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カテゴリ:債券市場( 664 )

「長期金利の市場機能回復」

 日銀による量的緩和政策は、ある意味金利の振動を止まらせた状態、つまり金利を絶対零度に押さえ込む異常とも思える政策であった。これを受けて長期金利の振幅は限られ、どれほどの国債が供給されようが、それは吸収され続け、所謂好需給という環境を形成してきた。しかし、長期金利は本来、ある程度の振幅を繰り返しながら、その居所を調整していくものである。そして、それは本来、日本経済や物価動向を先読みして動くものであるはずが、日銀の量的緩和政策によって押さえ込まれ、むしろ遅行指数と指摘されるようにすらなっている。

 デフレが悪化し日本経済にとって回復の兆しがない状態となれば、金利を絶対零度に押さえ込んでも、デフレ解消と景気回復を図ることは許されるかもしれない。しかし、日本経済が本当の意味でのリストラクチャリング(再構築)が進み、体力を強化した企業も米国や中国経済の影響などを受けて攻めの姿勢に転じている。これが雇用にまで影響するようになり、個人消費も予想以上の回復を見せている。企業によってはソニーのように戦略の失敗から業績回復が遅れているところもあるが、それが日本経済の足枷になるとも思えない。

 これまで、勝ち組や負け組との表現が良く使われていたが、これは特に負け組を意識したものであった。しかし、ここにきて注目されるようになったのは勝ち組である。リストラを進め、世界経済の回復基調に乗れた企業の中では過去最大級の業績を出しているところも多い。

 競争激化により価格転嫁が進行せず、特に消費者物価指数の上昇は抑えられてきた。消費者の中でも格差の広がりが生じ、希望格差社会なる言葉も流行していた。ニートや少子化といった問題が日本経済の回復を妨げるとの見方もある。しかし、市場化の進行はある程度の格差を生じさせることはいたしかたない。個人も自己責任能力を強め、負け組に入らない努力が求められる。反面、勝ち組による消費などが全体の消費を底上げさせる力をも持つようにもなる。米国社会などが良い事例ともなろう。

 このように日本経済も姿を変えて、回復の兆しを強めるとともに物価に上昇圧力がかかりつつある。日銀も絶対零度に押さえ込んだ冷却装置の解除スイッチを押すタイミングを見計らっている。長期金利も徐々に市場機能を回復しつつあるように見える。

 長期金利の市場機能が回復するとなれば、ある程度の価格の乱高下は避けられない。巨額の国債残高を抱えた上での長期金利の市場機能の回復は市場関係者にとっても未体験ともなる。今後の長期金利の動きには細心の注意も求められよう。
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by nihonkokusai | 2005-08-03 13:14 | 債券市場 | Comments(0)

「海外からの債券売り・株先買い」

 海外投資家による債券先物への売り・株先への買い仕掛けに加えて、日本の金利上昇を見越して、銀行株までも売っているとの観測である。金利の市場機能の復活までもいま少し時間もかかるとは思うが、そう先の話でもないとの読みであろうか。

 下記の「若き知」のように私も同様の考え方をしているのだが。これによって債券の地合いが変化し、一時的な戻り局面が終了、引き続き下方トレンド入りした可能性がある。今回、現物の節目でもある5年0.5%、10年 1.3%、20年2.0%がまたもや壁として機能するのか。日経平均には12000円という大きな壁も控えているため、ここ数日の動きには注意したい。私自身、日本経済にとって強気の見方をつつけているため、「日本経済の踊り場からの脱却は間違いない」との福井総裁のコメントはある意味頼もしい。
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by nihonkokusai | 2005-07-28 10:59 | 債券市場 | Comments(0)

本日の債券相場動向

 米国市場では好調な企業決算やベージュブックでも全米規模の景気拡大が示されたことなどから、株は買われ債券は反落。日経平均も11900円をトライしそうである。日本経済の踊り場からの脱却は、間違いないとの福井総裁のコメントもあり、円債は再び下方トレンド入りしてきた可能性がある。昨日はCPIに関する関係筋とかのコメントが売りのきっかけになったと指摘されているが、先物などには海外投資家の売り、現物の中期ゾーンには国内投資家の売りが入っていたと見られており、それが相場の大幅な下落を演出したものと見られる。このために、さらに下げが加速される恐れもあるため注意したい。今日の2年国債の入札動向も注目か。

 債券は売りが先行。先物寄り前に10年270回が2毛甘の1.315%、5年47回2毛甘の0.530%、そして20年79回は1毛甘の2%ちょうどが出合った。先物も昨日の地合いを引き継ぎ売りが先行。差し引き1000億円を超える売りとなり売り気配ののち、139円86銭と前日比16銭安で寄り付いた。10年271回は1毛甘の1.310%が出合っている。

 現物は5年0.5%、10年1.3%、20年2%という押し目買いゾーンに来ているため、投資家の買いも入っていると思われる。ただし、今回はファンダメンタルズがかなり意識されていることもあり、またチャートも崩れつつあるため、需給だけで押し戻すにはなかなか難しそう。

 
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by nihonkokusai | 2005-07-28 09:23 | 債券市場 | Comments(0)

「来週の債券相場の予想」

26日の20年国債入札は投資家のニーズもあるものと思われ、無難なものとなりそうである。27日には日銀の金融政策決定会合が開催される。来週から8月中旬あたりまで当預残の下限を割込む可能性が強まっているため、それに向けての動きなども気になる所である。月末要因なども加わり債券相場は堅調地合を維持するものと思われるが、景気や物価動向などを見る限り、10年債も1.2%割れまで買い進めるような状況にもないものと思われる。
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by nihonkokusai | 2005-07-22 13:04 | 債券市場 | Comments(0)

「物価連動債が再び下落基調」

 ここにきてまた物価連動債が売られている。特に投資家からの売りが入ったとの見方は少なく、業者によるポジション整理の動きが主因でないかと見られている。今年4月に物価連動債に係る譲渡制限の緩和され、外国法人等が譲渡対象に追加されたが、思いのほか海外投資家によるニーズは少なかったと見られ、6月 7日に入札が実施された第4回債などでは業者がやや在庫を抱えていたと思われる。

 物価連動債の問題点として、会計処理の問題が取り上げられているが、元本減少リスクがある複合金融商品になるため、原則として利付国債部分とデリバティブ部分を区分処理する必要がある事に加え、会計上時価評価の必要がある。このため業者もタイミングによっては手持ちの在庫を処理必要があるため、その分が市場に売りが出されて価格が下落しているものと見られる。
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by nihonkokusai | 2005-07-12 13:12 | 債券市場 | Comments(0)

「日本の機械受注と米雇用統計」



事前の予想と実際の数値が良く乖離することで何故か相場に影響を与えていた日本の機械受注と米雇用統計の発表後の動きが、日米で異なったものとなってきた。

先週末8日に発表された5月の機械受注(船舶・電力除く民需)は前月比-6.7%と事前予想の-2%近辺を大きく下回り、これを受け債券先物は140円 84銭まで一気に買い上げられた、ただしこれは5月の数値ということであり短観との違いも指摘されていた。6月集計の日銀短観では2005年度の設備投資計画は、大企業が+9.4%(製造業+16.2%、非製造業+6.1%)、中小企業が-8.0%(製造業-12.5%、非製造業-6.4%)となり、前回の3月調査から大幅に上方修正されていたことを考えると、5月の機械受注に対する反応はやや過剰反応とも思われる。

ところが8日の米雇用統計においては、これまで注目されていた非農業雇用者数と事前の予想の乖離による動きはかなり限定的となった。非農業雇用者数は+14.6万人増と発表され、事前予想の+20.0万人を下回った。これまでならこれを受けて株が売られ債券が買われたりしたのだが、今回は 5月発表分が+7.8万人から+10.4万人へと上方修正された事や失業率が5.0%へと前月から0.1%改善し2001年9月以来の低水準となったことが好感され、NYダウは146.85ドルも上昇し、米20年債は一時買われ4.031%をつけたがその後売られ一時4.11%まで利回りが上昇している。

今回のNYダウの上昇の背景として、ロンドンでの同時爆破テロを受けてテロに屈するような株の下落を回避させようとの米国民の意地がそうさせたとの指摘もあるが、さもありなん。ただ、非農業雇用者数の予想との乖離に一喜一憂することが少しおかしいということに気が付いてきたのではなかろうか。今更何をと言われそうだが、ひとつの経済指標で全体を見渡すにはかなり無理もある。

日本の機械受注も同様である。債券市場ばかりか株の市場まで過剰反応するようになってしまったが、よく言われるようにあくまで機械受注は振れが大きすぎて単月の動きが全体の流れを示しているとは言いがたい。エコノミストが予想しづらい点をつけ込んで材料視しているかにも見える。実際に今日の債券先物の動きを見ると、あっさり機械受注の上昇分ははがれてしまっている。

マーケット特有の現象から特定の注目指標の流行廃りは常に存在する。しかし今後は機械受注もそれほど重視されなくなってくるのではないかとも思われるのだが。
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by nihonkokusai | 2005-07-11 13:00 | 債券市場 | Comments(0)

「ロンドンで同時多発テロ」

 またもや悲惨なテロが発生してしまった。昨日、ロンドンで同時爆破多発テロが起き、多数の死傷者が出た。グレンイーグルズでの主要国首脳会議(サミット)の開催期間中を狙ったものと見られる。

 「シティー」にある地下鉄リバプールストリート駅付近の地下構内で午前8時51分、最初の爆発が起き、その後、構内や地下鉄車両内で計3回の爆発があり、また、大英博物館に近いラッセル広場周辺では午前9時47分、2階建てバスの車内で爆発が起きた。

 こういったテロはどれだけ警戒を厳重にしても防ぎようがない。一般市民にテロリストが紛れ込むと見分けることはむずかしい。軍事大国の米国がどれだけテロの一掃を図ろうとしても無理があろう。

 今回の地下鉄を狙ったテロで思い出したのは地下鉄サリン事件であった。こちらは朝8時ごろの通勤ラッシュタイムを狙ったものであるが、今回のロンドンのテロともどこか類似点もあるようにも思える。

 こいうったテロとか起きるとまず市況が気になってしまうのは性かもしれないが、今回のテロを受けて一時ドルやユーロが売られたものの、ドルは切り返し円も結局弱含みの状態となった。これは知人のブログでもコメントがあったが、米国はこれを受けてさらにテロへの対応を強めることが考えられ、軍事力強化への連想もあり「有事のドル高」の復活ともいえるのかもしれない。その反面、円が弱いのは欧州から遠く離れているために安全というイメージが変化し、むしろ日本も標的になりえるとのイメージが働いた可能性がある。

 私も次の標的が東京となっても何の不思議でもないと思う。小泉首相も米国寄りの姿勢を強めており、実際にイラクに自衛隊も派遣している。ニューヨークやロンドンとともに以前よりは力を失ったとは言え、東京も立派な世界的金融都市でもある。

 自衛手段も限られるが、不審者や不審物を見たら通報するなり、とにかく距離を置くということを考える必要があるかもしれない。人を見たらテロリストと思え、などとは言いたくはないが、そんな物騒な世の中であることも確かである。
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by nihonkokusai | 2005-07-08 12:50 | 債券市場 | Comments(0)

「長期金利は9月ごろまでに1.5%に上昇か」


6月相場での調整局面は一時的となり、むしろ長期金利はその反動も加わり、1.165%まで低下した。しかし、さすがに1.2%割れはややオーバーシュートしたものと思われる。

7月の国債入札は、5日10年、12日5年、14日30年、21日15年変国、26日20年、28日2年とほぼフルラインナップ。6月は償還も多いことで需給はタイトとなったが、7月はそういった要因もはがれる。好需給による押し上げ要因も多少後退しよう。そして、相場の方向性を見る上でファンダメンタルズを無視するわけにはいかなくなってきた。

7月1日に発表された日銀短観は、予想以上に日本経済について好調とみている経営者が多いという結果となった。6月の業況判断DIは、大企業製造業が+18、大企業非製造業が+15、中小企業製造業が+2、中小企業非製造業は-12となり、いずれも事前の予想を上回った。また、先行きの9 月の予想に関しても、大企業製造業が+17、大企業非製造業が+14、等となっており、慎重な見方ながらもそれほど大きな落ち込みとは考えていないようである。

ただし、6月29日に発表された5月の鉱工業生産指数速報では生産指数が季調済前月比-2.3%で、こちらは事前の市場予想通りであった。また、生産予測は6月前月比+1.7%、7月-1.2%と、こちらは引き続き踊り場にあることを示していたため、多少注意も必要ではある。

7月1日にはもうひとつ重視すべき指標が発表されている。消費者物価指数である。5月の全国消費者物価指数は生鮮食品を除く総合指数の前月比は0.2%の上昇。前年同月でゼロとなった。前月比では3か月連続の上昇となり、下落傾向から脱する動きとなっている。6月はやや足踏みとなるかもしれないが、7月以降のコアCPIは安定的にゼロ以上となる可能性も出てきた。

日銀が経済指標として最も重視していると見られる日銀短観が、予想を上回る良い数値となった上、コアCPIもゼロ以上に浮上する可能性が強まった。このままCPIが安定的にゼロを上回って推移すれば、年内の量的緩和解除の可能性は薄いとは思うものの10-12月期CPIの上昇幅を確認して来年早々にも解除の可能性はありうる。

ここにきて海外情勢も変化しつつある。米国においても再び好調な経済指標も出ており、欧州でも利下げではなく利上げ観測まで出てきている。海外景気においても懸念されたほどの落ち込みも回避されそうである。

以上のことから、日本の長期金利は今後上昇トレンド入りする可能性が高まったと見ている。9月までには1.5%近辺まで上昇する可能性もあると見ている。
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by nihonkokusai | 2005-07-06 10:06 | 債券市場 | Comments(0)

「牛さん熊さんの本日の債券」見本です。



・・・・・・・・・・引け後

☆後場☆
長期先物2005年9限月
寄140円81銭、高140円86銭、安140円70銭、引140円70銭(-44銭)
12315億円
5年47回 0.440%(+0.030%)
10年270回 1.210%(+0.040%)
20年78回 1.890%(+0.040%)
30年18回 %(%)


熊「作者はここで再び熊モード入りするそうだ」

牛「冬眠でもするんか」

熊「そうじゃなくて、債券はここから反落するんじゃねえかと」

牛「強気の見方が先週あたりから広がっていただけに」

熊「むしろそれはやや危険な兆候とも」

牛「欧米の債券に振らされる面もあるが」

熊「6月の日銀短観の数値も決して悪くない」

牛「事前の予想を上回ったものも多く、先行き見通しもそれほど悪くない」

熊「加えて注目すべきは、全国コアCPIがゼロとなったことだ」

牛「今後プラスに転じてくる可能性も強く」

熊「年内には安定的にゼロを上回ってくる可能性も出てきた」

牛「好需給に変わりないとはいえ、7月は国債入札がフルラインナップ」

熊「その手始めが明日の10年国債入札」

牛「先週は月末要因も加わり、買えていなかった投資家さんの買いが出て」

熊「長期金利は1.2%を再び割り込んだものの」

牛「そのまま買い進むには、景気が腰折れするとか物価が下落するといった」.

熊「そういった見通しも必要になるんじゃねえか」

牛「ところが先週末の短観やCPIは反対方向の結果となっている」

熊「それが続くかどうかはわからないにしろ、可能性としては景気は回復し」

牛「消費者物価も原油価格の影響だけでなく全般に上昇する兆しもある」

熊「ほぼ下げ止まったとの見方も出ていることは注意すべきかと」

牛「明日の10年国債入札の利率は1.2%と予想され0.1%引き下げられる見通しやが」

熊「業者さんはヘッジ等して準備万端と思われるものの」

牛「果たして投資家さんのニーズが0.1%引き下げられてどれだけあるのか」

熊「先物はヘッジと思われる売りで140円70銭の安値引け」

牛「引けあと20年78回5毛甘の1.900%ちょうどがヒット」

熊「10年270回は4.5毛甘の1.215%」

牛「明日以降、先物は下の2つの窓を埋めにかかると思われる」

熊「140円11銭から29銭と139円93銭から140円01銭だな」

猫「流れは変わったということなのかしら」

熊「インド株は最高値を記録」

猫「それにしても日本株は動かないわね」

牛「今日は大雨警戒で早めに帰ったほうが良さそうや」


・・・・・・・・・・お疲れ様でした
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by nihonkokusai | 2005-07-04 15:35 | 債券市場 | Comments(0)

「2006年FOMC開催スケジュール(暫定版?)」

「2006年FOMC開催スケジュール(暫定版?)」

FRBは2006年のFOMC開催スケジュールをホームページで公開している。
http://www.federalreserve.gov/FOMC/#calendars

1月31日-2月1日
3月28日
5月10日
6月28日-29日
8月8日
9月20日
10月24日
12月12日
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by nihonkokusai | 2005-06-30 12:49 | 債券市場 | Comments(0)
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「債券ディーリングルーム」ブログ版


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