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カテゴリ:中央銀行( 222 )

9月の米利上げの可能性は意外に高い?

 7月26、27日に開催されたFOMCでは政策金利の据え置きを決定した。6月のFOMCでは予想されていた利上げを見送ったが、この際には海外情勢の不透明性が大きいとし、英国の欧州連合離脱(ブレグジット)問題では、国民投票の結果が将来の政策を決定する上で考慮する要因となると指摘した。つまり6月に利上げが見送られた背景としては。英国の国民投票を控えて市場がリスク回避のような動きを強めていたことが挙げられよう。

 その警戒されていた6月23日の英国の国民投票により、英国のEUからの離脱が決まった。開票時間に市場が開いていた東京市場では、日経平均が1000円以上も下落し、ドル円は一時99円台まで下落するなど、ややパニック的な動きとなった。しかし、このようなパニック的な動きは一時的なものとなり、その後の米国の株式市場ではダウ平均やS&P500が過去最高値を更新するなど金融市場はしっかりしている。世界の金融経済に与える影響は比較的限定的なものとなった。

 今回は6月に賛成に回ったカンザスシティー連銀のジョージ総裁が再び利上げを主張して反対に回ったが、ほかのメンバーは現状維持に賛成した。現実に英国のEU離脱が決定したこともあり、もう少し様子をみようとしたもののではなかろうか。

 会合後に発表された声明文では、労働市場が力強さを増し、経済活動が緩やかな速度で拡大していることを示していると指摘した。雇用の伸びについては5月は弱かったが、6月は力強かったとしている。また、景気見通しへの短期的リスクは弱まってきたと指摘した。

 7月の利上げが見送られた背景には、慎重になった面とともに、議長会見のある会合での決定も意識されたのではなかろうか。これにより9月のFOMCでの利上げの可能性が高まったとみているが、いくつか注意すべき事柄がある。

 むろん経済物価動向、特に雇用統計などの経済指標なども重要であるが、それとともに8月25~27日にカンザスシティー連銀が開く経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でイエレン議長の講演が予定されていることである。過去、金融政策の変更の可能性のある前といったタイミングでは欠席するケースもあった。今年は6月に利上げを決定して少し余裕をもってジャクソンホールで講演とのスケジュールのはずが、英国のために予定が狂った可能性もありうる。急な欠席はないと思うが、このジャクソンホールのイエレン議長の講演も注目となる。

 そしてもうひとつ大きなイベントが米国で控えている。11月の米大統領選挙である。FRBは中立の立場となるものの、当然ながら無視はできない。共和党候補のトランプ氏は大統領となった際にはFRB議長を交代させるとも言っている。言うことを聞く人物を中央銀行の執行部としてとして送り込むというのは、どこかの国でもあった気がするが、それはさておき、そんな政治の干渉を受ける前にイエレン議長は正常化を進めたいのではないかとも思われるのである。そんな意味からも7月のFRBの利上げの可能性は意外に高いのではないかとみている。

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by nihonkokusai | 2016-07-29 09:52 | 中央銀行 | Comments(0)

イエレンFRB議長の方針に変化はないか

 6月3日に発表された5月の米雇用統計では、非農業雇用者数は前月比3.8万人増と予想された16万人増を大きく下回り、増加数は2010年9月以来で最少となった。前月分も12.3万人増と速報値の16万人増から下方修正された。

 これを受けて3日の米国市場では景気減速が意識されて株式市場はいったん大きく売られたものの、FRBの利上げが先送りされるのではとの思惑で下げ幅を縮小させた。米債は急伸し、米10年債利回りは1.70%と前日の1.80%から大きく低下した。

 特に米債の反応が大きいように思われたが、これはFRBのイエレン議長の発言などで6月か7月のFOMCでの追加利上げ観測が強まっていたための反動が起きたとも言える。イエレン議長は5月27日に「金融当局が時間をかけて緩やか、かつ慎重に政策金利を引き上げていくのは適切だ」とし、「恐らくは、今後数か月のうちにそうした行動が適切になるだろう」と述べていた。

 さらにこの雇用統計の発表後、FRBのブレイナード理事が雇用統計は厳しい内容だとし、景気回復が確信できる追加データを待つのが有益だと語ったこともあり、急速にFRBの早期利上げ観測が後退したためとみられる。

 ブレイナード理事は、米経済基盤の一段の安定と世界的なリスクの後退を示すさらなる証拠が得られるまで政策当局者は利上げを再び見送るべきだとの見解を示し、「経済の回復力があって当然とみなすべきではない」と警告した。さらにブレイナード理事は、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う6月23日の国民投票など重要な下振れリスクが残ると指摘した。(ブルームバーグ)。

 イエレン議長をはじめ、地区連銀総裁などが総じて利上げに向けた地均しをこつこつとしていたが、これに対しブレイナード理事は雇用統計の内容に関わらず、慎重な姿勢を取っていたことは確かであろう。

 たしかに非農業雇用者数の増加数に関しては、イエレン議長としてもネガティブ・サプライズとなったかもしれない。注目された6日のイエレン議長の講演では、27日の発言時のような具体的な利上げ時期は明示せず、先週の雇用統計は、がっかりさせる内容だったとの発言もあった。ただし、単月のデータを過度に重視すべきでないとも強調しており、引き続き緩やかな追加利上げが適切になるとの認識を示した。

 5月の失業率は前月比0.3ポイント低下の4.7%と予想外の改善を示すなど必ずしも悪い数字ばかりではない。非農業雇用者数の数字だけをみて急に方針を転換することはむしろ考えづらい。

 ただし、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う6月23日の国民投票の結果次第では新たなリスクが生じる懸念はある。このため、6月14日、15日のFOMCでの利上げの可能性は薄れ、7月のFOMCで利上げを模索してくる可能性はある。もしかすると議長会見が予定されていない7月に臨時の会見を行う可能性もあるかもしれない(それが可能であるのかどうかは不明)。

 そしてもうひとつ興味深いことも発表されている。イエレン議長は8月末にワイオミング州ジャクソンホールで開かれる年次経済シンポジウムに出席し講演を行うそうである。イエレン議長は2015年には参加を見送っていたが、これは2006年6月以来、9年半ぶりとなる利上げに備えたものとの見方もあった。

 2013年9月のジャクソンホールにバーナンキ議長は異例とも言える欠席をしたが、これはテーパリングの決定を控えて、言質を取らせないようにするためとも言われていた。当時の副議長が現在のイエレン議長である。

 つまり今年は何かしら慎重に事を進めるべき年ということではない、との見方もできるのではなかろうか。米大統領選の行方なども気掛かりながら、時間をかけて緩やか、かつ慎重に政策金利を引き上げていくというFRBの姿勢に変化はないとみられる。

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by nihonkokusai | 2016-06-07 09:15 | 中央銀行 | Comments(0)

金融政策と市場との対話

 FRBのイエレン議長は5月27日に、「金融当局が時間をかけて緩やか、かつ慎重に政策金利を引き上げていくのは適切だ」とし、「恐らくは、今後数か月のうちにそうした行動が適切になるだろう」と述べた。

 地区連銀総裁からも利上げに向けて、かなり前向きの発言が相次いだことで、イエレン議長は多少なり慎重な姿勢を示して調整を図る可能性もあるかとみていた。ところがすでに市場は6月か7月のFRBの利上げを織り込みつつあった。米国株式市場では利上げが可能なほど米国経済がしっかりしているとの認識を強めたぐらいである。この市場の落ち着きも確認した上で、イエレン議長もその見方を強めさせたと思われる。

 FRBに関してはテーパリングを示唆したことで市場が揺れた2013年6月のバーナンキ・ショックと呼ばれたものもあったが、比較的スムーズにテーパリングを成功させ、利上げにこぎ着けた。その後の追加利上げについては2016年に入ってからの世界的なリスク回避の動き等はあったものの、慎重に時期を見定めていたものと思われる。半年に一度程度のペースの利上げであれば、外部環境に大きな変化がなければ問題はないと思われる。

 このFRBの動向をみてもリーマン・ショック並みの危機はすでに過ぎ去っており、FRBの正常化に向けた動きはそれに応じたものとなる。これに対し安倍首相はリーマン・ショック並みのリスクがあるとして来年の消費増税を先送りすることを決定した。さらに日銀は物価目標の達成が困難になりつつあるなか、異次元緩和を継続せざるを得なくなっている。

 日銀も本来であれば米国同様に出口政策を目指すことが必要と思うが、自らの目標に縛られてしまった格好となっている上に、これまでの追加緩和に対してサプライズを意識するあまり、市場との対話という面においては、あまりうまく行っているとは思えない。

 物価目標の達成が難しいならばそれなりに柔軟な政策に舵を取ることも必要ではなかろうか。市場もそれは理解しているはずである。いま日銀に必要なのは消費増税も先送りされて財政規律の緩みも指摘されるなか、国債の信認を維持させることである。例えば大量の国債買入について、物価目標の達成の有無にかかわらず、ある程度の期間を示すなりの節度を示すことも必要ではなかろうか。その上で市場参加者との対話などから適切な金融政策について多少なり軌道修正を図ることも必要ではないかと思われる。

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by nihonkokusai | 2016-06-06 09:45 | 中央銀行 | Comments(0)

秋保温泉でG7財務大臣・中央銀行総裁会議が開催

 5月20日・21日にG7財務大臣・中央銀行総裁会議が仙台の温泉地である秋保で開催される。すでに18日夜、仙台空港にFRBのイエレン議長など会議の参加者たちが到着している。18日から19日にかけての米国市場では6月のFRBの利上げ観測を強めた格好となったが、その主役はいま日本に滞在している。

 20日からの一連の日程には、各国の大臣たちが東日本大震災の被災地を視察する予定も組み込まれているそうであるが、もちろんここで今後の為替政策等についても話し合われる。

 G7のメンバーは日本、米国、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの7か国の財務大臣及び中央銀行総裁となる。これに加え、欧州委員会(EC)委員、欧州中央銀行(ECB)総裁、ユーログループ議長が出席しているほか、IMF専務理事、世界銀行総裁など、国際機関も招待されている。

 つまり米国からはルー財務長官やイエレン議長、欧州からはECBのドラギ総裁やドイツのショイブレ財務相、英国からはオズボーン財務相、イングランド銀行のカーニー総裁、そしてラガルドIMF専務理事、日本からは麻生財務相、黒田日銀総裁などが秋保温泉のホテル佐勘に宿泊して協議を行う。

 もちろんG7のメインイベントは5月26日・27日の伊勢志摩サミットとなる。英国のEU離脱問題、ドイツを含めての財政出動の可能性などの関心はこちらで高まると思われる。

 ちなみにドイツのショイブレ財務相はG7を前に、NHKの単独インタビューに応じ日本が各国に呼びかけている財政出動について「ドイツ経済はここ数十年で最もよい状態にある」と述べ、ドイツでは不要だという認識を示したそうである。日本が望む協調した形での財政出動はなかなか難しいように思われる。

 ただし、通貨問題や今後の日米欧の中央銀行の金融政策の行方などに関しては秋保での動向が注目されよう。

 米財務省高官が16日に最近数か月の円の動きは秩序的だと述べていた。これに対して浅川財務官は16日に、外国為替市場の動向に関して「過度で無秩序な動きは経済に悪い影響を及ぼしうる」と強調していた。日米が為替動向を巡って火花を散らしている構図となっているが、米国政府としても大統領選挙も控え、米利上げなどによるドル高の動きは阻止したいところか。もちろん日本政府としては年初からの急速な円高の動きを危惧しているものと思われる。この決戦の行方についても日本で開催されるG7の動向が気になる。

 そこに加えて市場の関心が高まりそうなのがFRBの6月の利上げの可能性と日銀の動向であるように思われる。市場はあらためて6月のFRBの利上げを織り込んできたが、イエレン議長がその市場心理にどのような働きかけをするのかも興味深い。今回はバランスを意識して、前向きながらもやや慎重さを示すことも考えられる。

 そして問題は日銀の動向か。タイミングとすれば6月15、16日の金融政策決定会合で追加緩和を模索してもおかしくはない。FRBの利上げにぶつけられる上、政府の財政政策に呼応するかたちで金融政策を発動できる。しかし、米利上げにぶつけることは明らかな通貨安狙いにみえる。今回のG7でもそのあたりは警戒されるのではなかろうか。

 政府としては参院選を前に国民の評判が芳しくないマイナス金利政策の深掘りについては難色を示しているようにも思われる。そうなると仮に追加緩和を検討するとして、量で勝負となり、これはこれで市場に緩和策の限界を見透かされる可能性もある。

 そもそも金融政策で何が出来るのかという問題はあるがそれはさておき、秋保の温泉につかりながら財務大臣・中央銀行総裁会議がどのような協議を行うのかは、今後の日米欧の中央銀行の金融政策の行方にも影響を与えかねず、なかなか興味深い。

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by nihonkokusai | 2016-05-20 09:40 | 中央銀行 | Comments(0)

6月の米利上げ観測の強まりと米政府のドル高回避姿勢

 18日に公表された4月のFOMC議事要旨によると、大半の参加者が、第2四半期の成長が加速し雇用や物価が改善を続ければ、6月の会合で追加の利上げをすることが適切だ、と判断していた。これを受けて18日の米国市場では6月のFOMCでの利上げ観測が再燃した格好となった。ただし、6月の利上げの可能性については、最近の地区連銀総裁の発言を確認してもそれが伺えるが、市場が半信半疑となっていたに過ぎなかったようにも思われる。

 5月17日にサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、米経済の緩やかな成長継続と失業率の低さを踏まえれば、FRBによる年内2、3回の利上げが引き続き「理にかなう」との見解を示した(WSJ)。

 アトランタ連銀のロックハート総裁も利上げペースに関して「(年内に)2回もしくは3回を想定している」とした(日経新聞電子版)。

 ダラス連銀のカプラン総裁も17日にFRBが今年6月か7月に利上げすることを支持する可能性があると語ったそうである(WSJ)。

 ウィリアムズ総裁、ロックハート総裁、カプラン総裁は3人とも今年はFOMCでの投票権は持ってはいない。だから彼らの意見に耳を傾ける必要がないとの見方はできない。発言の方向性が皆何故か同方向であり、これは6月のFOMCの利上げに向けた下地作りとみてもおかしくはなかった。

 投票権を持つボストン連銀のローゼングレン総裁、カンザスシティー連銀のジョージ総裁、クリーブランド連銀のメスター総裁も以前にFRBの利上げスタンスに変化がないことを示していた。

 中央銀行の金融緩和については日銀の黒田総裁のサプライズ型が市場に対してはそれなりに効果が出ることがあるが、金融引き締めについては批判が出ることも多く、マーケットがネガティブが反応をしかねない。このため事前にその可能性を織り込ませることが必要であると思われる。

 17日に発表された4月の米消費者物価指数は前月比0.4%の上昇と予想を上回り、前年比では1.1%の上昇となった。食品とエネルギーを除くコア指数は前年比2.1%の上昇となった。FRBの物価目標はCPIではないが、この数値はそれほど高いとは言えないものの、FRBの利上げの動きを妨げるものではなかろう。

 英国のEU離脱問題などもあるが、市場に大きな動揺が起きない限りは6月のFOMCでの利上げの可能性は高いとみている。そしてこの追加利上げを前に米政府も為替の動向に神経をとがらせているように思われる。

 5月20日・21日にG7財務大臣・中央銀行総裁会議が仙台の温泉地である秋保で開催される。それを前に米財務省高官が16日に最近数か月の円の動きは秩序的だと述べたそうである。これに対して浅川財務官は16日に、外国為替市場の動向に関して「過度で無秩序な動きは経済に悪い影響を及ぼしうる」と強調していた。日米が為替動向を巡って火花を散らしている構図となっているが、米国政府としても大統領選挙も控え、米利上げなどによるドル高の動きは阻止したいところであろう。もちろん日本政府としても年初からの急速な円高の動きを危惧しているものと思われる。

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by nihonkokusai | 2016-05-19 09:04 | 中央銀行 | Comments(0)

次の米利上げは6月か

 FRBのイエレン議長はブラッド・シャーマン下院議員に宛てた書簡で、「いつか極めて深刻な事態が起きた場合にマイナス金利を使う可能性について完全には排除しないものの、政策当局は米国でこの手段を使う前に、意図せぬ結果が生じないかなどさまざまな問題を検討する必要があるだろう」と指摘した(WSJの記事より引用)。

 イエレン議長はマイナス金利政策がひとつの政策手段であることは認識し、もしものときには使用する可能性を示したが、欧州や日本でのマイナス金利政策に対する批判等も意識し、かなり慎重な姿勢であることも示した格好である。

 この書簡では、米国の景気は改善し、インフレ率はFRBが目標とする2%にいずれ戻るとの見通しを示した。そうであれば非伝統的な金融政策が必要ないことも指摘していた。この書簡の内容を見る限り、慎重ながらも利上げスタンスを維持する姿勢を見せたと言える。

 利上げに向けたFRBの姿勢に変化がないことは、12日の3人の連銀総裁の発言からもうかがうことができる。

 ボストン連銀のローゼングレン総裁はニューハンプシャー州コンコードで講演し、「最新の経済データが今後も、労働市場の緩やかな改善および目標に近づきつつあるインフレ率という認識と矛盾しなければ、金融当局は政策金利の緩やかなペースでの正常化の準備を整えるべきだ」と述べた(ロイター)。

 カンザスシティー連銀のジョージ総裁もニューメキシコ州アルバカーキで、「金利変動に敏感なセクターが低金利への反応として過剰な債務を負って急成長し、その後に混乱を伴いながら巻き戻すことになりかねない」と指摘した(ロイター)。

 クリーブランド連銀のメスター総裁もドイツで開かれた金融政策に関する会議の講演で、「かなり正確な予測モデルは存在しない」とし、これがFRBの手足を縛ることがあってはならないと述べていた。つまり見通しをめぐるリスクが金融政策決定を阻むべきではないとの考えを示した(ロイター)。

 この三人の連銀総裁はFOMCの投票権を持っているが、投票権に関わらずFOMCメンバーが現在のイエレン議長の利上げに向けたスタンスに賛同しているであろうことが伺える。

 そうであるならばなぜ3月のFOMCで利上げが決定されなかったのかとの疑問もあるかもしれない。こればかりは想像を働かせるほかはないが、年初からの原油安やその要因ともなった中国の景気減速によるマーケットでのリスク回避の動きにより慎重になった可能性はある。しかし、昨年12月の利上げを決定した際にも予測の数値に現れていたとはいえ年4回までの利上げペースは想定していなかった可能性もありうる。

 もし年2回程度という認識が前提であれば、よほどの事態が発生しない限り、やはりターゲットは6月のFOMCに置いていると私は見ている。ただし、その後の利上げについては米大統領選挙の行方も影響を与える可能性がある。

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by nihonkokusai | 2016-05-14 13:58 | 中央銀行 | Comments(0)

世界のマイナス金利政策を確認してみた

 格付け会社のフィッチは、利回りがマイナスとなっている国債の残高が4月25日時点で、世界で9兆9000億ドルに達しており、このうち3分の2を日本、残りを欧州が占めると明らかにした(ロイター)。

 これは当然ながら日欧の中央銀行の金融政策によるところが大きいが、マイナス金利とマイナス金利政策は異なることにご注意いただきたい。マイナス金利政策とは中央銀行の政策金利をマイナスとすることであり、債券のマイナス金利は流通市場で金利がマイナスとなることである。流通市場での債券利回りのマイナス化は、たとえば日本での2年債の利回りが初のマイナスとなったのが2014年11月であったように、政策金利がマイナスとならずとも発生する。しかし、足元の金利でもある政策金利をマイナスとすれば、それは長期の国債の利回りも押しつぶすこととなり、それによりマイナス金利となる国債が増加することも確かである。

 中央銀行のなかでのマイナス金利政策を導入している国はどのようなところがあるのか、あらためて確認してみたい。

 世界で最初に政策金利をマイナス化したのはスウェーデンとされる。スウェーデンの中央銀行であるリクスバンクは,2009年7月から2010年9月まで政策金利の一部がマイナスとしたが、実際にはマイナス金利が適用されないようにしていたことで、実質的な世界初のマイナス金利政策はデンマーク中銀となるのかもしれない。

 2012年7月にECBの利下げに合わせて、デンマーク中銀は主要政策金利である貸出金利を0.25%引き下げ0.20%にした。その際に政策金利の下限である譲渡性預金(CD)金利を0.05%からマイナス0.20%に引き下げた。これはEUには属しているがユーロ圏には入っていなデンマークが、自国通貨のクローネが、ユーロに対し強くなり過ぎないようにするための措置であった。その後、デンマーク中銀は譲渡性預金(CD)金利をプラスに戻したが、2014年9月に再びマイナスとしている。デンマーク中銀のマイナス金利は銀行毎に中銀預金の上限を設定し、それを上回る部分にマイナス金利が適用されるかたちとなっている。

 デンマークに続いてマイナス金利を導入したのはECBである。2014年6月のECB理事会で政策金利を0.1%引き下げ、リファイナンス金利を0.25%から0.15%とした。コリドーとよばれる政策金利の上限と下限については、上限金利が0.4%に引き下げられ、下限金利であるところの中銀預金金利(預金ファシリティ金利)をマイナス0.1%としたのである。ECBの場合は法定準備分を除いた超過準備全体にマイナス金利が付与される。

 ECBがマイナス金利政策を導入したことで、この後、スイスは2014年12月に中銀要求払い預金金利をマイナス0.25%とした。そしてスウェーデンも2015年2月にあらためてマイナス金利政策を導入した。次にマイナス金利政策を導入したのが2016年1月の日銀となる。

 ハンガリーの中央銀行であるハンガリー国立銀行は、2016年3月に政策金利の下限と位置付ける翌日物預入金利を0.1%からマイナス0.05%に引き下げた。ハンガリー中銀は主要政策金利を1.35%から1.20%へ引き下げ、翌日物預入金利はこの金利より1.25%低く設定すると定めているため、マイナスになったのである。

 このように現在、マイナス金利政策を導入している中央銀行は、デンマーク国立銀行、ECB、スイス国立銀行、リクスバンク(スウェーデン)、日銀、ハンガリー国立銀行の6つとなる。

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by nihonkokusai | 2016-05-08 09:44 | 中央銀行 | Comments(0)

非伝統的な金融政策の評価と出口

 非伝統的な金融政策にどのような効果があるのか。2001年から2006年の日銀以外にそれを確かめる術はなかったが、サブプライムローン問題を発端とし、リーマン・ショックに至る危機や、その後のギリシャの財政問題を発端とする欧州の信用危機に対処するため、日米欧の中央銀行は非伝統的な手段を取り入れざるを得なくなった。このためだいぶデータも揃ってきているとみられ、いずれ非伝統的な金融政策の効果についての総括も出てくることを期待したい。

 そもそも非伝統的な金融政策とは何か。

 伝統的な金融政策とは政策金利と呼ばれる短期の金利(対象は中銀によって異なる)を上げ下げすることで、景気や物価の勢いにブレーキを掛けようとするものである。ところがその政策金利がゼロとなってしまった際に取られる手段が非伝統的な手段となる。

 非伝統的な手段としては2001年に日銀が行った量的緩和が代表的なものとなる。2013年4月の日銀が行った量的・質的緩和は、手段は前回とほぼ同じではあるが購入する国債の金額や買入資産の年限の長期化などに違いがあった。FRBは2008年11月に市場でQEと呼ばれる量的緩和をスタートさせ、当初は住宅ローン担保証券が対象となったが、その後対象を米国債にも拡げた。イングランド銀行も2009年3月に量的緩和策として英国債の買入を決定した。

 ECBについては欧州の信用不安を沈めるために2010年5月に国債買い入れを決定したが、国債買入で放出した資金を回収する手段を講じていたことで、これは量的緩和ではなかった。ECBは量的緩和ではなく、2014年6月に政策金利の下限金利をマイナスにすることで、マイナス金利を取り入れた。マイナス金利政策が伝統的手段であるのか非伝統的手段であるのかの峻別は難しいが、政策金利が実質ゼロ%となったあとに取られる手段が非伝統的手段と考えれば非伝統的手段であるともいえる。その後ECBは2015年1月にドラギ総裁の念願ともいえた国債買入型の量的緩和導入を決定した。また、スイスやスウェーデンなども為替絡みで量的緩和やマイナス金利政策をとっていた。

 果たしてこの日米欧の中央銀行の非伝統的手段による金融政策は何らかの効果があったのか。これについては検証を待つ必要はあるが、少なくとも市場の動揺を抑えるために貢献したことは確かではなかろうか。ただし、一応その目的となっていた物価の浮揚効果に対してはかなり疑問が残る。

 特に市場の動揺が収まったタイミングで実施されていた日銀の異次元緩和やECBのマイナス金利政策などは、明らかに物価安も意識しての通貨安を狙ったものとみられた。しかし、その通貨安についても市場は素直な反応をみせなくなってきたのがここ数か月ぐらいの動きとなっている。

 それでは非伝統的な金融政策の出口政策はどうなるのであろうか。2006年の日銀の量的緩和策からの出口政策は簡単であった。日銀の操作圏内にある短期金融市場だけの量的緩和であったため、元に戻すのは容易であった。ただし、国債の買い入れは減額しなかったというより、できなかった。

 FRBについてはかなり慎重に出口政策がとられた。日銀ができなかった国債買入の減額を実施して、テーパリングを終了させた。その後利上げまでこぎ着けたが、膨れあがったバランスシートの縮小はこれからの課題となる。

 ECBについてもマイナス金利の部分の正常化はそれほど問題はないとみられる。国債の買い入れの減額についても米国と同様に市場に動揺をもたらすことは考えづらいか。もちろん正常化に向けた前提条件がある程度整っていればとの条件下ではあるが。

 問題は日銀となろう。世界で二番目の大きさを誇る我が国の国債市場であるが、異次元緩和により日銀の保有割合が大きく増加し、その分影響力もさらに大きくなった反面、市場の流動性が後退した。1998年の運用部ショックのトラウマもたぶん残っており、国債買入の減額ということになるテーパリングはかなり慎重に行わないと市場の動揺を招きかねない。そもそも日本の国債市場が金利の上昇に耐えられるのであろうかとの疑問も残る。非伝統的な金融政策の出口政策をみる上では、日銀の対応が最大の焦点となろう。

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by nihonkokusai | 2016-05-07 10:19 | 中央銀行 | Comments(0)

金融政策の正常化こそが好影響との見方

 米国株式市場はここにきて再び上昇圧力を強め、ダウ平均は4月18日に18000ドルの大台を回復した。今年に入ってからの原油安やその要因ともなった中国経済の減速などによるリスク回避の動きで、米国株式市場も大きな調整が入った。しかし、このリスク回避の動きは原油価格の下落が一服するなどしたことで終了し、2月11日あたりを起点にダウ平均は切り返してきた。

 このままの勢いが続くと昨年5月の過去最高値(5月19日の18351.40ドル)に接近することも予想される。米国の中央銀行であるFRBが昨年12月に利上げをし、今年も何回かの利上げも予想されているにも関わらず何故、ここまで米国は株価がしっかりしているのであろうか。

 市場では、予想されたよりもFRBの利上げのペースが緩やかになりそうなため、マーケットフレンドリーとみられるFRBの姿勢を好感しての上昇との見方がある。しかし、FRBは利下げをしようとしているわけでもなく、利上げを中止したわけでもない。利上げに向けた姿勢は維持している。

 むしろこのFRBの利上げに向けた姿勢の維持こそが、米国株式市場の上昇の背景にあるとの見方もできまいか。中国など新興国経済の減速への懸念もあり、原油価格もサウジアラビアとイランなどのにらみ合いも加わって簡単には上昇しそうにない。いわゆるリスクオフの懸念は残るが、ここにきての米国市場動向をみると原油価格の動向に一喜一憂することもなくなりつつある。

 これはFRBが正常化の道を歩むことができる環境こそが、米国株を支えているためとの見方はできないだろうか。FRBは雇用等の状況を確認しながら、テーパリングを成功させ、予定通りに昨年12月に利上げも行ってきた。これは百年に一度という世界的な金融ショックの影響も後退しつつあるなか、まさに正常化が必要とみなされたのと見方もできるのではなかろうか。

 だからこそすでに平時にも関わらず、デフレ脱却に向けて異次元の緩和を続けている日銀や、やはりデフレへの懸念によりマイナス金利政策を続けているECBの追加緩和に対して、市場がポジティブな反応を示さなくなっていると言えるのではなかろうか。

 いまは慎重さは必要ながら、方向性は正常化、つまり本来あるべき金融政策の姿に戻すことが必要とされ、それを実行している米国市場が素直に反応しつつあるとの見方はできまいか。もしそうであれば、日銀やECBがこれからすべきことは追加緩和よりも経済情勢を確認しながらのテーパリングではなかろうか。

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by nihonkokusai | 2016-04-24 12:16 | 中央銀行 | Comments(0)

ECBのヘリコプターマネー構想

 ドイツ財務省は4月9日、欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏の消費喚起や物価押し上げを狙って市民に直接資金を配る「ヘリコプターマネー」政策を行う場合には法的措置を検討するとの独シュピーゲル誌の報道を否定した(ロイター)。

 ヘリコプターマネーとは、ヘリコプターから市中に現金をばらまくように、政府や中央銀行が国民に現金を直接供給する政策のことである。 米経済学者のミルトン・フリードマンが著書「貨幣の悪戯」で用いた比喩であり、社会の貨幣総額を増やしたらどうなるかという思考実験のようなものであった。

 それから30年の時を経て、ベン・バーナンキ教授(のちのFRB議長)が日本の需要低迷と物価下落への対策としてヘリコプターマネーを提案したことで有名となった。この政策がどうしてECBに絡んできたのであろうか。

 発端はECBのドラギ総裁の3月10日の会見にあった。記者からの質問のなかにヘリコプターマネーに関するものがあり、それに対してドラギ総裁は検討はしていないが、非常に興味深い手法とする発言があったためである。

 日本で言うところのリフレ派に近い発想をドラギ総裁は持っているとみられ、ヘリコプターマネーに対して、即座に否定はしなかった。このため、ドラギ総裁の追加緩和の隠し球として、ヘリコプターマネーがあるのではとの思惑が生まれたものと思われる。

 これに対してECBのコンスタンシオ副総裁とプラート専務理事は、ヘリコプターマネー構想は議論していないと明確に否定したが、ドラギ発言に怒りを覚えたのがドイツのようである。

 これが、週刊誌シュピーゲルの、財務省の匿名筋の話として、ECBが市民に直接資金を配る場合、ドイツ政府はECBの責務の限界を法的に明確にするため、裁判所に訴えることを検討する方針だとの記事に繋がる。

 そもそも前提となるヘリコプターマネー構想はあくまで一部の観測に過ぎず、そのような検討がすぐにされることは考えづらいが、それだけドイツ側の反発が大きかったと言えよう。 そもそもヘリコプターマネーは、量的緩和よりももっと明確な形で行われる中央銀行に拠る直接的な財政ファイナンスである。従ってその導入は、国債や中央銀行、さらに政府の信認を失墜させる要因ともなりうるだろう。

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by nihonkokusai | 2016-04-17 12:04 | 中央銀行 | Comments(0)
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