牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

2010年 09月 21日 ( 2 )

「2010年6月末現在の国債保有者別残高」

9月17日に日銀が発表した2010年4~6月資金循環勘定速報によると、家計の金融資産は2010年6月末現在で1445兆250億円となった。

この資金循環勘定速報をもとに 2010年6月末現在の国債所有別内訳を算出した。

国債の残高そのものは、710兆4364億円となった。海外投資家のシェアは、4.6%と3月末と変わらずとなった。家計のシェアは4.8%となり3月末の5.0%からやや低下した。

3月に比べ全体の残高が増加したが、最大の増加額となったのは銀行など民間預金取扱機関で9兆4140億円もの増加となった。引き続き余剰資金を抱えた銀行などが積極的に国債残高を積増した。民間の保険・年金が5兆8529億円増、投信など金融仲介機関が5兆7907億円増、日銀も5兆836億円の増加となった。

全体に占めるシェアとしては、民間預金取扱機関が269兆5537億円で37.9%、民間の保険・年金が173兆8680億円で24.5%、公的年金が77兆8403億円で11.0%、日本銀行が56兆2541億円で7.9%、投信など金融仲介機関が40兆5039億円で5.7%、家計が34兆3806億円で4.8%、海外が32兆4188億円で4.6%、財政融資資金が8711億円で0.1%、その他が24兆7459億円で3.5%となった。
[PR]
by nihonkokusai | 2010-09-21 11:56 | 国債 | Comments(0)

「不胎化されるまでタイムラグを利用」

19日の日経新聞によると、財務省は通常、為替介入の実施の際、日銀から借りた円資金を本来は可及速やかに公募発行されるFBで得た資金により返済しなければいけない。しかし、介入による緩和効果を高めるために、一気に介入分のFBを発行せず、段階的に発行する方針と伝えられた。たとえば仮に3兆円の介入を行った際に、1週間あたり5000億円のFBを6週間に渡り発行すれば緩和効果を持続させることができると日経新聞では例を出している。

2003年から2004年にかけての大規模介入に際しても同様の措置が講じられていたが、当時、日銀は量的緩和政策という日銀の当座預金残高そのものをターゲットにする金融政策を行っていた。日々の大量の金融調節の中にあり、本来は介入資金だけを色分けすることはできないものの、介入分でFBで吸収されなかった資金分を当座預金残高に積み上がげておけば、緩和効果と形式上はなりうる。

ただし、当座預金残高が増加した要因が介入資金によるものなのか、それとも別途期末要因とかであるのか峻別することは難しい。これについては野田日銀審議委員が16日の会見で下記のように発言している。

「介入資金は一時的には金融市場への資金の供給要因になるということは、ご指摘のとおりだと思います。したがって日本銀行としては、この介入資金の活用も視野に入れながら潤沢な資金供給を行っていくことになるのではないかと、個人的には、かつ現時点では考えています。ただ、だからといって介入額が、そのまま日本銀行の当座預金残高の増加にストレートに結びつくと考えているわけでもないということも、申し上げておきたいと思います」

また、現在の日銀の金融政策は、政策金利である無担保コール翌日物金利を0.1%近辺に誘導することであり、さらに当座預金残高の超過準備分には政策金利と同じ0.1%の補完金利が付いている。この状況下にあっては、擬似的な量的緩和策により当座預金残高を多少増加させようとも緩和効果そのものは限定的である。

このため今回の財務省による不胎化されるまでタイムラグを利用する措置についても、あくまでアナウンスメント効果を意識し、市場心理(この場合の市場には短期金融市場は含まれないと思われるが)に働きかけようとするものであろう。
[PR]
by nihonkokusai | 2010-09-21 09:50 | 日銀 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー