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2010年 04月 21日 ( 2 )

「2009年度の公社債投資家別売買高」

20日に日本証券業協会は3月の公社債投資家別売買高を発表した。これを元にして2009年度(2008年4月から2009年3月)合計の投資家別売買高を算出してみた。

都市銀行 12兆7836億円
地方銀行 7兆470億円
信託銀行 16兆7870億円
農林系金融機関 3兆8759億円
第二地銀協加盟行 1兆2597億円
信用金庫 8兆6690億円
その他金融機関3兆2451億円
生保・損保 7兆4057億円
投資信託 1兆6439億円
官公庁共済組合 3849億円
事業法人 1兆7560億円
その他法人 2兆8271億円
外国人 -2兆8019億円
個人 -1042億円
その他 -41兆8807億円
債券ディーラー 1兆3057億円

 最大の買い越しは信託銀行の16兆7870億円、次に都市銀行の12兆7836億円、信用金庫の8兆6690億円と続き金融機関が国債主体に債券投資を積極化させていた。農林系金融機関も3兆8759億円、第二地銀協加盟行も1兆2597億円、その他金融機関3兆2451億円の買い越しとなった。

 また、生保・損保も7兆4057億円の買い越しになっていたが、運用超長期債主体に行なわれたものとみられる。投資信託の1兆6439億円、そして事業法人も1兆7560億円と余資運用を行なっていたようである。

 これに対して外国人投資家は、2兆8019億円の売り越しとなっていた。日銀の資金循環統計によると海外投資家による国債保有残高は、2009年9月末現在では海外投資家は39兆4403億円で5.8%のシェアがあったが、2009年12月末現在で35兆6664億円で5.2%に落ち込んでいる。

 国債の安定消化のためには、その投資家層の裾の拡大のため、海外や個人の国債保有比率を上げることが重要である。しかし、個人は低金利を嫌い、海外は財政悪化リスクを意識している。また海外投資家は日本の低い利回りも嫌気している可能性がある。
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by nihonkokusai | 2010-04-21 14:14 | Comments(0)

「財政健全化2案」

 21日の日経新聞の朝刊は現在、政府・与党が検討している財政健全化法案の原案に関して報じている。現在のところ自民党政権時に目標としていた国・地方のプライマリーバランスを採用する案と、欧州連合(EU)が使っている国・地方の財政赤字の国内総生産(GDP)比率を目安とした2案を提示したようである。

 新法の名称は「成長・社会保障・財政健全化基本法案」。菅副総理・財務相が今国会の提出に意欲を示しているそうだが、今国会での扱いは流動的か。

 プライマリーバランスについては「2015年度に赤字幅を半減し、2020年度に黒字化する」というもの。2010年度の国・地方のプライマリーバランスにおける赤字幅は33.5兆円もあるが、2015年度までにそれを半減するとの目標となる。

 国・地方の財政赤字のGDP比については「2015年度までに赤字幅を約6%以下、2020年度までに3%以下に抑える」との内容で、赤字幅が約44.8兆円で、GDP比9.4%と推計される2010年度を基準とすると2020年度までに改善させる財政赤字の幅は約30兆円となる(日経新聞)。

 とりあえず目標とする数字は示されるようである。プライマリーバランスもしくは財政赤字の対GDPというのも想定されていたものである。自民党政権からの差別化を計るため財政赤字の対GDPを使うのかと思っていたが、プライマリーバランス均衡化の重要性も意識しているものと思われる。

 ただし、消費税増税を含めた税制の抜本改革の必要性はにじますが、具体的な消費税率引き上げの時期や上げ幅については、鳩山首相が在任中は上げないと明言しているだけに首相の交代等がなければ、具体的な表記も難しいものとなる。ここにきての民主党政権の支持率などを見る限り、5月政局の可能性は否定できないが。

 いずれにしても財政健全化の数字目標は出されるようである。しかし、それに向けての具体策が示されない限りは、財政再建に向けての政府の本気度は計れない。すでに海外投資家は日本国債投資を減らしている。国内投資家は引き続き余剰資金を抱えた金融機関主体に国債購入をむしろ増加している。しかし、今後も年間50兆円規模の新規国債発行がいつまで継続できるとの保証は全くない。経常黒字国だからと安心しきっていると、気が付けば長期金利の急騰に見舞われている可能性がある。それを抑えるには早期の健全化努力が必要なはずなのだが。
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by nihonkokusai | 2010-04-21 10:35 | Comments(0)
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