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2009年 05月 21日 ( 2 )

「年々増加し続ける米国債の海外保有比率」


 米財務省の資料「Foreign Portfolio Holdings ofU.S. Securities」からは、年々増加し続ける米国債の海外保有比率が見て取れる。

 市場性のある米国債(Marketable U.S. Treasury)について、2000年以降は以下ような数字となっている。

年、総額、海外保有額、海外保有比率
2000年、2508、 884、35.2
2002年、2230、 908、40.7
2003年、2451、1116、45.5
2004年、2809、1426、50.8
2005年、3093、1599、51.7
2006年、3321、1727、52.0
2007年、3454、1965、56.9
2008年、3621、2211、61.1

 海外投資家の保有比率が6.9%しかない日本国債から見て(2008年10~12月資金循環勘定速報より)、うらやましい限りの数字ではあるが、この数字はむしろ危険性も秘めている。

 国別の統計では「MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES(http://www.ustreas.gov/tic/mfh.txt)」があるが、2008年9月にトップが日本から中国に入れ替わり、その差は広がりつつあり、中国の米国債に占める存在感の大きさがわかる。

 オバマ米大統領は今後の中国による米国債の売却への懸念を強めているようだが、日本も米国債の保有額をさらに増加させるだけの余裕も乏しいはず。そもそも日本国債そのものが今後、さらに増額されることで、国内投資家もある程度、こちらに資金を振り向けてこざるを得ない。そうなってくれないと日本国債そのものの消化に懸念が強まってしまう。

 格付会社ムーディーズは家計の貯蓄率が高く、国債の買い手が多いことを今回の日本国債の格上げの理由にしていたが、全体の93%を国内資金で賄えている日本国債よりも、全体の40%程度しか国内資金で賄えていない米国債への今後のリスクは確かに大きいように思われる。
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by nihonkokusai | 2009-05-21 10:41 | 国債 | Comments(0)

「景気に対する政府と日銀の見方」

 政府は25日に公表する5月の月例経済報告において、景気の基調判断を4月までの「急速な悪化が続いており、厳しい状況にある」との判断から「悪化のテンポが緩やかになっている」へとし、2006年2月以来3年3カ月ぶりに上方修正する見通しとなった(日経新聞)。悪化が続く雇用情勢の判断は下方修正するものの、下げ止まりの動きが出てきた輸出に加え、3月の鉱工業生産速報は前月比プラス1.6%と6か月ぶりのプラスとなるなどしたことで生産の判断が上方修正される。

 また、明日の日銀の金融政策決定会合後に発表される金融経済月報では、景気の現状判断を4月までの「大幅に悪化している」から小幅に上方修正する可能性がある。生産の下げ止まりなどで景気の悪化ペースが和らいでいることなどによるとみられるが、ただ、あくまで下げ止まりの兆しが見えたに過ぎないことで、上方修正したとしても小幅にとどまる可能性もある。これで完全に底打ちしたとは断言できず、まだまだ下振れリスクもあるため、日銀としても慎重に対応すると思われる。
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by nihonkokusai | 2009-05-21 09:14 | 景気物価動向 | Comments(0)
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