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2008年 07月 01日 ( 2 )

「物価か景気か」


 6月25日のFOMCにおいて、米FRBは政策金利を現行の2.00%に据え置くことを決定し、これにより昨年9月以降の利下げはいったん休止となった。

 FOMC終了後に発表された声明文は、「経済成長の下振れリスクは幾分か縮小している半面、インフレおよびインフレ期待の上振れリスクは上昇している」とややインフレの上振れリスクを意識したものとなってはいたが、市場が警戒していたほど利上げを意識させるような内容ではなかった。このため、米FRBによる早期の利上げ観測は後退した。さらに米国では景気への不安とともに金融機関の損失等についても再び懸念が強まってきた。

 欧州では6月30日に発表された6月のユーロ圏15か国の消費者物価上昇率(速報値)が前年同月比で4.0%となり1999年の通貨統合後の最高水準を更新した。これにより7月3日のECB理事会で0.25%の利上げが実施されることがほぼ確定的となったが、さらなる追加利上げの可能性も出てきた。

 日本国内を見ると、27日に発表された5月全国消費者物価指数(除く生鮮)は、前年比+1.5%とほぼ10年ぶりの高い水準になった。暫定税率が復活したことでガソリンが値上げされ、さらに食品の値上がりなども進行したことが影響した。当面CPIはこのまま上昇基調を続けるとみられ、いずれ 2.0%あたりまでの上昇もあるとみられる。この物価上昇も気になるが、物価安定の目安の上限でもある2.0%を大きく上回ってくることがない限りは、物価上昇にそれほど神経質になる水準でもない。

 市場でもここにきて物価よりも景気動向を気にするようになってきている。7月1日に発表された6月調査の日銀短観は、ヘッドラインとして注目される大企業製造業・業況判断DIは+5と市場予想の+3を上回った。また、2008年度全産業設備投資計画は例年通り3月の見通しに較べて上方修正され+2.4%となり、市場予想も上回る結果となったが、一時期に較べて低水準であることも確かである。さらに2008年度大企業製造業経常利益計画が -9.9%となるなど気になる数字も出ており、原油高などの影響を含めて今後の景気動向には注意も必要となりそうである。価格判断DIは原材料価格の高騰を受けて販売、仕入れともに1980年以来の高さとなった。

 景気動向について日銀短観そのものは予想されていたほど悲観的な内容ではなかったものの、足元の景気減速を確認し、先行きについては不透明感も強いものとなっている。日本国内においては当面、物価よりも景気動向が注視されてくるものと思われる。
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by nihonkokusai | 2008-07-01 13:06 | 景気物価動向 | Comments(0)

「日銀短観」


 6月調査の日銀短観はヘッドラインとして注目される大企業製造業・業況判断DIは+5と市場予想の+3を上回った。同9月予測は+4となり先行きもさほど低下を見込んではいない結果ともなり、これを受けて1日の債券先物は寄り付きから大きく下落した。

 2008年度全産業設備投資計画は例年通り3月の見通しに較べて上方修正され+2.4%となり、市場予想も上回る結果となったが、一時期に較べて低水準であることも確か。さらに2008年度大企業製造業経常利益計画が-9.9%となるなど気になる数字も出ており、原油高などの影響を含めて今後の景気動向には注意も必要となりそうである。価格判断DIは原材料価格の高騰を受けて販売、仕入れともに1980年以来の高さとなった。
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by nihonkokusai | 2008-07-01 10:16 | 景気物価動向 | Comments(0)
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