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2008年 03月 04日 ( 1 )

「政争の具」


 日銀総裁人事は事前に予想するだけ無駄と以前、指摘を受けたことがあった。本命とされていた候補者が選ばれるとは限らないのが、日銀総裁人事でもあるとか。

 今回の日銀総裁人事においても、本命視されていた武藤現副総裁の昇格がここにきて再び不透明になりつつある。与党が平成20年度予算案を強行採決したことで、その対抗措置として民主党は武藤敏郎副総裁の総裁昇格には同意しないとの方針を示した。

 財布の中のお札を見てほしい。お札の表に赤い印章があるが、これは「日本銀行総裁」の印章で、「総裁之印」と篆書という字体で書かれているものである。日銀券というお札は日銀総裁がその価値を保証していることになる。それだけに日銀総裁に課せられている責任はたいへん重いものがある。

 それほど重要な人事を「政争の具」にしてしまう、もしくはされてしまうというのは、さすがに情けない。「(日銀総裁)人事を巡る混乱は政府の当事者能力低下を象徴している」との指摘もあったが、そう受け取られてもおかしくはなかろう。

 福井総裁の任期は3月19日までとなる。新聞報道などによると政府は武藤総裁、白川副総裁をリストアップしているとみられているが、もし武藤氏以外の候補者をこれから模索するとしたら、少なくとも今後5年間拘束される人事でもあり、この短期間の間であらたな人材に日銀総裁という要職への就任を依頼して、誰であれおいそれとわかりましたとの返事はできないはずである。

 とにかく、与野党とも日銀総裁人事の重要性を認識した上で、日銀総裁空席といった事態はできる限り避けるべきである。
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by nihonkokusai | 2008-03-04 14:43 | 日銀 | Comments(3)
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