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2007年 02月 01日 ( 1 )

「1月の債券相場と2月の予想」


1月の動き

 日銀は1月も追加利上げを見送ったが、利上げに絡んでの思惑がマスコミ報道などを受けて翻弄され、債券相場も揺れ動いた。 1月12日に日銀は利上げに向けて動きを見せたとも言われ、メディアも利上げ決定かと一斉に報じた。さらに16日の閣議後の官房長官や財務相などの発言は、それぞれほぼ同じようなものであった。議決延期請求権の行使はしない。日銀の独立性は尊重すると。しかし、結果としてこれは利上げ容認ではなかった。すでにこの時点で日銀は利上げ見送り方針を固めていた可能性が高い。16日の9時近くにTBSがニュースにおいて「日銀が1月利上げ見送りの方向で最終調整」と伝え、その後各社も同様の報道があり、追加利上げ観測は急激に後退した。

 18日の金融政策決定会合においては6対3の賛成多数で現行の金融政策維持を決定した。反対したのは、水野、須田、野田各審議委員か。

 福井総裁は18日の会見において、「このところ、強弱様々な経済指標が出ていることも事実であり、今後の経済・物価情勢をさらに見極めていくことが適当との結論に至った次第です」と述べていた。

 長期金利は1月15日に1.760%まで利回りが上昇していたが、利上げ見送り観測や実際に利上げが見送られたことから、一時1.645%まで買い進まれた。しかし、米国長期金利が上昇していたことなどから、その後は再び1.7%台まで売られる場面もあった。

2月の予想

 11月の家計調査などからみて、2月15日に発表される10-12月期のGDP統計上の実質民間消費は前期比プラスに回復する可能性が高い。これを受けてGDPも高めの予想(実質3%台後半)となっている。企業収益が今後急激に落ち込むことも考えられないことで、景気は引き続き緩やかな拡大基調を続けるものとみている。

 米国経済が軟着陸をみせつつあり、原油価格の落ち着きや、一時的にせよ円安傾向ともなっており、足元経済については引き続き回復基調にあることも確かである。それがいずれ個人消費などにも影響してくるとみられる。

 しかし、2月20日から21日にかけての金融政策決定会合で、追加利上げが実施される可能性は低いとみている。福井日銀総裁は12月に利上げを見送った際に、「フォワードルッキングながらも足元の経済物価情勢を無視できない」と発言していたが、その中でも特に個人消費や消費者物価の動向に対して注目していた。1月26日に発表された12月全国消費者物価指数(除く生鮮)は前年比+0.1%となり、市場予想の+0.2%を下回っていた。これに続いて個人消費も予想以上に回復力が鈍いとなると、12月や1月に見送られた利上げを2月に行うことを正当化できるための要因が見当たらないためである。

 ただし1月の日銀金融政策決定会合で利上げ賛成派が3名いたことで、もし福井総裁が議長提案を行えば、利上げが実施される可能性も排除できない。しかし、副総裁が慎重ともみられており、議長提案も難しいのではないかと思われる。

 利上げの時期を特定することは難しく、今後発表される経済指標に一喜一憂するともみられるが、総じて長期金利は上昇しにくい状況にあるとみられる。1.7%近辺の動きが当面続くものと予想している。
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by nihonkokusai | 2007-02-01 14:20 | 債券市場 | Comments(3)
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