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「3月の債券相場の予想」


2月16日に発表された2008年10~12月期GDP一次速報値は、前期比マイナス3.3%、年率でマイナス12.7%と発表なった。1974年1~3月期のマイナス13.1%を下回ることはなかったものの、それ以来のマイナス幅となった。

寄与度は内需マイナス0.3%、外需マイナス3.0%となり、外需のGDP押し下げ寄与度は過去最大となった。リーマン・ショックなどによる金融危機の影響で世界的に経済が後退し、実質輸出が前期比マイナス13.9%と過去最大の落ち込みとなった。品目別では自動車、半導体等電子部品、建設機械などの落ち込みが目立った。

25日に発表された1月の貿易統計では輸出額は前年同月比45.7%減となり、貿易赤字額は9526億円と過去最大の赤字幅となった。

27日発表された1月の鉱工業生産速報値は、前月比10.0%低下の76.0となり、これまで最大だった2008年12月のマイナス9.8%を超え、初めての前月比二桁のマイナスとなった。製造工業生産予測調査では、2月が前月比-8.3%、3月は同+2.8%の予測となった。2月、3月の生産予測が実現すれば、1-3月期は前期比-22.4%になるとの経済産業省からのコメントも伝わった。

これらにより、1~3月期GDPについても前期比二桁のマイナスとなる可能性が強まったといえる。27日に発表された米国の2008年10~12月期GDP改定値は、前期比年率マイナス6.2%と速報の3.8%減から大幅な落ち込みとなり、市場予想も下回ったものの、それでも日本のように二桁減ということはなく、日本経済の外需依存度の高さの影響がうかがえる。しかし、製造工業生産予測調査で3月は前月比プラスが予想されるなど、いったん1~3月期が底となり、4~6月期についてはやや持ち直すのではないかとも見られている。ただし、これで完全に底入れすることも考えづらい。

1月の全国の消費者物価指数(除く生鮮)は100.5となり前年同月と同水準となった。前年同月比で上昇しなかったのは、2007年9月以来となる。石油製品の値下がりや、景気悪化による販売不振による電化製品などの値下げが影響した。デフレ懸念がやや強まりつつある。

26日にオバマ米大統領が発表した予算教書では、2009年度の財政赤字は史上最大の1兆7520億ドル(約171兆円)となり、2010年度も1兆ドル超の赤字となる見込みとなった。米国債券市場では今後の国債増発懸念も強く、需給悪化懸念により10年債利回りは2月末に3%台に上昇した。

日本でも、政府与党は来年度補正予算を編成し、2008年10~12月期の需給ギャップの不足分20兆円規模を意識してか、20~30兆円大規模な追加経済対策を実施する方向で検討していると報じられている。また、トヨタやパナソニック、ソニーといった大手企業を含め2008年度の企業決算は軒並み大幅な赤字が予想されるなど、法人税収入など税収がさらに落ち込むことも考えられる。

ファンダメンタルズからは債券相場にはプラス材料が多いものの、引き続国債への需給懸念が債券市場の上値を抑えそうである。3月末決算を睨んでの銀行などによる株安に伴う債券の益出し売りが引き続き入ることも考えられ、これも現物の中長期ゾーンの上値を重くさせよう。ただし、投資家の押し目買い意欲も強いとみられ、10年債利回りでの1.3%台では買いが入りやすい。このため利回りの上昇にも限度があり、結局は10年債利回りで1.25%から1.35%、債券先物で138円から140円の間での動きが今年に入り続いている。このレンジ内での方向感に乏しい展開が3月も予想される。
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by nihonkokusai | 2009-03-02 10:43 | 債券市場 | Comments(0)
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