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「量的緩和ではなく信用緩和」

1月22日の金融政策決定会合で日銀は、3兆円規模のCPとABCPの買入を1月30日から実施することを公表した。また、残存期間1年以内の社債の買入れについて、実務的な検討を行い速やかに成案を得るよう議長から執行部に対し指示があった。さらに日銀の適格担保にREITの発行する投資法人債も対象になることも発表した。加えて、日銀による期間別の長期国債買入れに関しても発表され、30年債、変動利付債および物価連動債の買入れならびに残存期間による区分別の買入れは、2月分から実施されることとなった。

このように日銀もFRBと同様にリスク資産購入に踏み込んだ。FRBはすでに企業からの3000億ドル規模のCP購入や、5000億ドルのMBS購入など多様なリスク資産の購入を行なっている。

バーナンキFRB議長は1月13日の講演において、日銀が2001年から2006年に採用した量的緩和政策との違いについて発言しており、今回FRBが採用しているのは「quantitative easing」ではなく「credit easing」としていた。

(http://www.federalreserve.gov/newsevents/speech/bernanke20090113a.htm)

日銀の白川総裁は昨年、12月19日の記者会見で、「自分の好みによって色々な定義ができますが、従来日本で言われていた量的緩和政策というのは、当座預金の量にターゲットを定めこれを大幅に拡張することによって、この流動性がマクロ的な景気の刺激効果を生んでいくことを期待する政策です。当時、海外の学者が提案したのは、そのような意味での量的緩和政策でした。今回、米国は、そのような量的緩和政策を採用していませんし、日本銀行も今回採用していません。」と発言している。 今回のFRBや日銀による量的緩和策については、以前の日銀が採用した量的緩和策ではないことを、バーナンキ議長も白川総裁も指摘しており、「量的緩和」という用語とは別の呼び方が必要となりそうである。

23日の日経新聞でもバーナンキFRB議長は「量的緩和」(Quantitative Easing)とは区別して、「信用緩和」(Credit Easing)という言葉を使っていることを指摘していた。このように、あらためて新聞報道でも「信用緩和」との言葉が紹介されたことで、今後はFRBと今回の日銀の金融政策に関しては「信用緩和」との呼称が次第に定着していくのかもしれない。
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by nihonkokusai | 2009-01-28 08:47 | 日銀 | Comments(0)
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