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「日銀による社債買入の可能性」

16日の日経新聞は日銀によるCPの買入規模は2兆円と伝えた。月内にもCPを保有する銀行からCPの買取を始め、4月末まで行なう予定。14兆円規模ともみられるCP市場で日銀が2兆円規模の買入を行なうことになれば、CPの発行市場が活性化され、これにより企業の資金繰りを支援することになる。

19日にNHKも日銀の資金繰り支援策を強化へと報じ、今月中にもCPを買い取る措置を始める方針で、今週開く金融政策決定会合で買い取りの総額を2兆円規模とすることや、対象となる企業の基準(格付はA1以上とみられるがA2も一部含まれる可能性もある)などを検討と伝えている。NHKは「中央銀行がコマーシャルペーパーのように、発行した企業が経営破たんした場合などに損失のおそれのある金融商品を買い取ることはきわめて異例」と伝えている。ただしNHKの報道では社債の買入については一切触れていない。

19日にイギリス政府は追加金融対策を発表し、銀行保有のCPや社債を買い取る総額500億ポンドの基金や資産担保証券への政府保証も導入する。具体的には2月からイングランド銀行が銀行保有のCPや社債の買い取りを実施する際にイングランド銀行が損失を被らないように政府が保証をする。加えて、銀行や住宅金融会社が資金調達のため発行する資産担保証券への政府保証制度を4月から導入する。

今週21日からの金融政策決定会合では、政策の軸足を引き下げ余地の限られる政策金利からリスク資産の購入に移行させる姿勢を鮮明にさせ、リスク資産購入の原則を公表する方向で検討し、CPに加えて以前に日銀が購入したことのあるABCPや、社債、さらに株式の購入も検討される可能性がある。

もし仮に社債を買い入れる場合、格付とともに期間に縛りを入れてくるとみられる。残存期間で1年もしくは2年未満といったかたちが想定されるが、格付の高い社債で残存の短い社債は保有リスクが当然低くなっており、それなりの市場ニーズがあるゾーンでもある。ここに日銀の買入が加われば、市場の需給バランスを崩してしまう懸念もある。また社債の新発債には2年物などの期間の短い物は少なく、日銀の買入が社債の発行市場の活性化に繋がるかどうかも不透明である。

社債を含めて銀行保有の新た金融資産の買入について、今週の決定会合で検討されたとしても、それが決定されるかどうかは不透明である。日銀によるリスク資産の購入の際には、イングランド銀行のように政府のフォローといったものも必要になるのではなかろうか。
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by nihonkokusai | 2009-01-20 13:38 | 日銀 | Comments(0)
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