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「国債需給への懸念」

 政府が決定した2009年度予算編成の基本方針では「状況に応じて果断な対応を機動的かつ弾力的に行う」との文言を明記され、事実上、財政出動を容認し、小泉政権以来の財政再建路線を事実上、転換した。景気後退を受けて雇用対策などのために今後3年間で計10兆円の予算特別枠を設ける案も浮上しており、仮にそのような政策が現実化するようならば国債発行の増額は避けられない。

 それでなくとも今年度の税収不足は6兆円を超すとみられ、来年度の新規財源債も30兆円を超すことが確実視されている。15年変国、物価連動国債は今年度だけでなく来年度も発行が停止される可能性が高い。さらに本日から募集が開始される個人向け国債は、5年固定タイプの利率が過去最低となるなどしており、販売が苦戦することが予想され、今年度の個人向け国債の販売額は2兆円程度に止まる可能性があり、そうなると今年度の計画よりも4兆円程度少ない。

 これらの影響から、来年度の国債はやや人気薄の10年債を除いて、各年限で増発されるとみられ、TB、2年、5年、20年、30年、40年それぞれに増発圧力がかかる可能性がある。ただし、政府が財政規律を守る姿勢を堅持するならば、国債需給の悪化懸念による売りは限られよう。

 そもそも国債が増発される主な背景には景気後退があり、それによる税収減と政府の景気対策による増発である。さらに原油価格の急落によりインフレ圧力も緩和され、デフレを懸念かる声も出始めている。こういった状況下、資金は安全資産となる国債に向かわざるを得ないため、増発分の消化も十分可能ではないかと思われる。国債需給悪化は長期金利の上昇圧力となりうるが、その上昇には自ずと限界もありそうである。
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by nihonkokusai | 2008-12-04 14:22 | 国債 | Comments(0)
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