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「臨時の金融政策決定会合」

12月1日の九州における講演で日銀の白川総裁は、「金融面から実体経済への下押し圧力が高まる可能性について、十分な点検が必要な情勢になってきている」と指摘している。

さらに総裁は、企業倒産の増加によって銀行の信用コストが上昇していることに加え、株価の下落により、株式保有に伴う株価リスクが影響、金融機関の貸出残高は伸びているが、先行き銀行の貸出姿勢が慎重化する可能性がある。さらに国際金融資本市場が更に動揺した場合には、投資家のリスク回避姿勢が一段と強まり、市場からの資金調達が一段と困難になるリスクがあることを指摘している。

11月21日の金融政策決定会合では、民間企業債務の適格担保としての取り扱いや民間企業債務を担保とする資金供給面の工夫について速やかに検討を行なうよう総裁が執行部への指示を行なったが、これを受けて12月2日に臨時の金融政策決定会合が開催された。

今回の臨時の決定会合では、年末・年度末越えの資金繰りに対応するための新たな資金供給策を打ち出された。

まず、年末に向けての対策として、日銀のオペの担保となる民間企業債務の適格担保の取扱いが変更される。格付に関し社債と企業向け証書貸付債権の適格要件のうち 、これまでのA格相当以上からBBB格相当以上に引き下げられる。これにより新たに担保となるBBB格相当の社債と企業向け証書貸付債権に適用する担保掛け目が設定された。これは12 月9 日から実施される。白川総裁は会見で、適格担保の拡大は、社債で4500億円、企業向け証券貸付債権で1.6兆円程度見込まれると発言している。

さらに、共通担保として日銀に差入れられている社債やCPなど民間企業債務の担保価額の範囲内で、金額に制限を設けずに政策金利である無担保コールレートの誘導目標と同水準の金利で資金を供給するという、民間企業債務を活用した新たなオペレーション制度が導入される。

これについては、次回12 月18・19 日に開催されるの金融政策決定会合において基本要領等が決定され、来年1 月中に実施の予定。貸付期間に関しては3 か月以内となる。ただし、期限は来年4 月30 日以前とする。こちらのオペの動向次第では、短期金利の低下圧力が強まる可能性はある。

市場ではこれらの対応策の効果に関しては限定的との見方もあるが、年末・年度末への資金繰りに対しての危機感は心理的には、やや緩和されることとなりそうである。

また、与謝野経済財政担当相は年末の資金繰りに関して、日銀・政府ともに対応を検討との発言も以前にあり、政府も何らかの対応策を講じてくる可能性がある。
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by nihonkokusai | 2008-12-02 15:06 | 日銀 | Comments(0)
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