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「国債の増発の行方」

18日の日経新聞によると、物価連動国債と15年変動利付国債の発行を年内だけでなく、年度内も見送る方針を固めたと伝えられた。来年2月に合計で1兆1千億円の発行を予定していたがこれを中止し、不足する財源については「流動性供給入札」や需要が見込める銘柄の発行で代替するとしている。

これにより、今年度ばかりでなく来年度に関しても、物価連動国債と15年変動利付国債については発行が見送られる公算が高まったと見ざるを得ない。 両銘柄の発行停止に伴い20日の20年国債の入札分から一回あたりの発行額が8千億円から9千億円に増額される。

二次補正や来年度予算に絡んでは、今後はさらに国債への増発圧力が強まると見ざるを得ない。特に今年度の税収見積もりの下方修正分や、個人向け国債の発行予定額に満たない分などを考慮すると、数兆円規模での増発が必要となる可能性がある。

ちなみに個人向け国債については今年度の発行予定額は6.2兆円だが、10月までの今年度発行額は10年変動で2,093億円、5年固定で1兆57,90億円と合計で1兆78,83億円に止まっており、1月の発行分が余程増加しない限りは、今年度の予定額には達しないものとみられる。ただし、昨年10月からスタートした新窓販国債発行額が今年9月までに、9000億円弱発行されており、これを考慮する必要がある。

国債の増発に関しては、11月14日に開催された国債市場特別参加者会合では多様な意見が出されていたが、流動性供給入札の増額に加え、主にTBや2年、5年など中短期ゾーン主体の増発余地を指摘する声が多かった。また、超長期ゾーンでは、30年や40年にも増発余地があるのではないかとの声もあった、

18日の国債投資家懇談会では、特に超長期ゾーンの増発への要望が出される可能性もあるが、10年債に関しては投資家ニーズの乏しさから、増発の可能性を指摘する声は少なかった。

いずれにしても、来年度の国債発行に関しては、投資家需要が見込める銘柄の増発は避けられないとみられ、来年度予算編成の行方とともに国債発行計画の動向も材料視されてくる可能性がある。ただし、国債が増発されても需給そのものが大きく崩れることは想定しづらい。1998年の運用部ショック当時に比べ国債管理政策も整備されており、仮に増発に絡んだ売りが入ったとしても一時的なものに止まるのではないかと予想される。
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by nihonkokusai | 2008-11-18 14:49 | 国債 | Comments(5)
Commented at 2008-11-19 11:09 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by nihonkokusai at 2008-11-19 12:56
 10年物の個人向け国債ではありません。個人向け国債は個人しか購入できませんので、そもそも企業はもてませんし、証券会社も在庫として持つことができないものです。

 しかも残存が15年となれば、5年と10年物しかない個人向け国債ではありません。
 
 年限などから考えられるのは、国債であれば通常発行されている20年満期の国債の可能性があります。通常の国債は時価で売買されるため、額面100円のものが95.8円で買えるわけです。さらに通常の国債は途中で売却する際も時価となり、売買損が発生してしまう可能性があります。個人向け国債は常に額面で財務省が買い取ってくれますが、通常の国債は時価で証券会社などに引き取ってもらうかたちになります。


Commented by nihonkokusai at 2008-11-19 12:56
 2004年発行で残存15年程度とすれば、20年国債の73回あたりの可能性があります。ただ昨日の価格が73回は98円台ですので、ご指摘の債券の価格95.8円とやや乖離がありますから違う回号かもしれません。

 証券会社の方に、念の為、本当に「国債」なのか。「20年物の国債」と思われますので、20年満期の利付国債なのか、そうならば償還日や利払い日、そして肝心の利率、できれば回号も確認してみてください。

 1000万円のものを958万円で購入できるということは、額面100円を下回っていることで、その分の償還差益はありますが、残存年数が同様のものに比べて、やや利率が低いはずです。

 つまり半年毎にもらえる利率の低い分、償還差益が多くなると考えていただいて良いと思いますので、安いからといって買うべきかは、利率との兼ね合いも考えてみてください。利付国債の場合には、決してそれはメリットとは言い切れません。

Commented at 2008-11-22 19:35 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by nihonkokusai at 2008-11-25 10:52
なんと15年変動利付国債でしたか。それはちょっと販売側に問題ありです。15年変動利付国債は人気なく、今年度の発行の停止も発表されています。市場でも一時「投売り」状態となっていたため、証券会社が在庫処分に困って個人に販売しようとしたものと思われます。途中売却がたいへん難しいとみられ、買い替えはやめられて正解です。
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