今回の欧米を中心とした金融危機に対処するため、各国政府が金融機関向けに設定した公的資金枠は総枠で60兆円を超す見通しとなった。米国では2500億ドル(約25 兆円) となり、欧州では英国が最低でも500億ポンド(約9兆円)、ドイツは800億ユーロ(約11兆円)、フランスは400億ユーロ(約6兆円)となり、さらにイタリア、スペイン、オーストリア、ポルトガルなどを加え欧州全体の公的資金注入枠は約37兆円規模となる。IMFは7日に発表した金融危機によって世界の金融機関が抱える損失は1兆4050億ドル(約142兆円)に達するとしており、その半分近くの規模で手当てが必要になるとの分析があったが、欧州各国政府は約1週間程度で必要となる規模に近い規模での対応を講じてきたこととなる。(2008年10月16日日経新聞記事より)。