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「G7を受けての各国政府と中銀の対応」


 ワシントンで10日に開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)において、金融危機の収束を目指した5項目の行動計画を発表した。

1.金融システム保持の為に重要な金融機関の支援とその破綻を避けるためあらゆる手段を活用

2.信用市場と金融市場の機能回復のためあらゆる必要な手段を講じる

3.金融機関に対し、必要に応じ、公的資金と民間資金で資本増強できるようにする

4.預金保護プログラムの拡充

5.必要に応じ、抵当証券など証券化商品の流通市場を再活性化させる

G7の行動計画は具体的な行動計画ではなく、あくまで意思表明をしたに過ぎなかったが、その後に各国政府や中央銀行は次々と具体策を発表した。

 英国政府は13日に大手英銀3行の自己資本を増強するため公的資金を投入すると発表。RBS、HBOS、ロイズTSBに合計で最大370億ポンド(約6兆4000億円)を投入し、RBSとHBOSは政府の株式保有比率が5割程度に高まり国有化に近い状況となるが、バークレイズは自力で自己資本を調達する。

 ドイツ政府も公的資金の投入と銀行間取引の政府保証を柱とする総額5000億ユーロ(約68兆円)の金融危機対策を導入すると発表し、フランス政府も、3600億ユーロの銀行支援を実施することを表明した。

 ポールソン米財務長官は大手銀行のトップを緊急召集し、資本注入に25兆円投じる見通しとなり、その対象はバンカメ、ウェルスファーゴ、シティ、JPモルガン、ゴールドマン、Mスタンレー、バンク・オブ・ニューヨーク。

 そして、日米欧の5つの中央銀行は、ドル供給の上限を撤廃し事実上無制限にすると発表した。

 日本政府も政府と日銀が保有している株の売却を凍結するとともに、銀行保有株の取得や空売り規制の強化などの可能性も出てきた」

 欧米政府が公的資金注入に向けての具体的な動きが出てきたことが好感され、13日の米株式市場はダウは936ドルと過去最大の上げ幅を記録し、14日の日経平均も先週末比1000円を超す上昇となった。この株の戻りは先週まで悲観的な見方が広まり、異常なほどの下げ幅となっていたことによる反動といった動きも大きかったとみられる。日本の不良債権処理に伴っての株式相場の下落は、景気の回復とあいまって、賛否両論もあったりそな銀行への公的資金注入をきっかけに反転したという経緯があった。

 今回の金融危機をきっかけに、景気は当面、低迷し続けるとみられ、その回復にはやや期間も必要となると思われる。金融機関への対策もやっと大手金融機関に対する公的資金注入が始まることになっただけであり、今後も新たな注入先が出てくるとみられ、株価も戻りきれず再び下値を探る可能性もある。ただし、日本の失われた10年と比べスピード感はあることで、意外に株価の本格回復も早い時期にくるのかもしれない。ただし、現在のところ今年中というのはかなり難しいのではないかとみられる。
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by nihonkokusai | 2008-10-14 15:03 | 国際情勢 | Comments(1)
Commented at 2008-10-14 16:14
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