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「市場での混乱は続くか」


 7日にオーストラリア準備銀行は政策金利を1.0%引き下げ6.0%としたことに続き、8日に欧米の中央銀行に加え一部新興国も含め、10の中央銀行が同時に0.5%の緊急利下げを実施した。これだけの中銀が同時に緊急利下げを行なうことは極めて異例。英国の財務省は銀行に公的資金による資本注入による金融支援を実施し、米国でも公的資金による金融機関への資本注入の本格的な検討に入った。欧米発の金融危機が世界に波及し、日本の株式市場でも8日に日経平均は一時前日比900円を超す大幅な下げとなり下落率は歴代3位の下げを記録したことに続き、週末10日には朝方から日経平均先物は前日比1000円を超す下げとなりサーキットブレーカーが発動するという異常事態となった。9日にREITの初の破綻に続き、10日には大和生命が有価証券の損失が拡大などから経営破たんに追い込まれたことなども株の急落の要因となったとみられる。債券市場でも世界的な金融危機の影響を受け、内外投資家などによるキャッシュ化などの動きから、現物債を含めて相場は波乱含みの様相となった。10年296回は1.355%まで買われる場面もあったが週末には一時1.5%台をつけた。また、8日に予定されていた10年物価連動国債の入札は相場の急落などから休止となった。

 世界的な金融危機は日本市場も直撃し、日経平均は2003年につけた安値7607円が意識されるところまで下落してきている。短期金融市場でもレポ金利など短期金利は高止まり状態となっている。債券市場では物価連動国債の入札が中止されたことに続き、都債の起債も見送りとなり、新生銀行とあおぞら銀行も5年債の発行を見送られるなど発行市場にも影響が及んでいる。欧米各国はG7などで対応を協議するなど今回の金融危機への対応を急いでいるが、先行きの不透明感は払拭できず、市場での混乱は当面、収まりそうもない。比較的安定しているとみられた国内金融機関への影響なども見極めたい。質への逃避から本来ならば債券は買われやすいはずだが、内外投資家によるキャッシャ化の動きが強く、積極的に買いを入れづらいことで債券の上値は重い状態が継続か。政府は二次補正を検討しており、景気対策への財政出動とともに今年度の税収減に伴う国債発行が予想され、国債需給への懸念が債券市場の上値を抑える要因となる可能性もある。また、株式市場動向次第では日銀の利下げ期待が強まる可能性もあるが、仮に利下げが実施されたとしてもその効果は限られ、債券市場への影響も限られたものになろう。
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by nihonkokusai | 2008-10-10 12:36 | 債券市場 | Comments(0)
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