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「債券先物とは」


 債券先物に投機的な大口売買が入り、相場のかく乱要因ともなっているが、今回はこの債券先物取引とはどのようなものであるのか、振り返ってみたい。

 1970年代あたりから国債の発行残高が増加してきたことで、銀行などの金融機関は保有国債を市場に売却する必要が出てきた。債券市場が徐々に整備されはじめ、1985年6月からは本格的な銀行による国債のフルディーリングが認められ、国債を市場で自由に売買することが可能になった。しかし、当時はまだレポ取引といった貸借取引も整備されておらず、保有している国債の価格変動に対してヘッジする手段がなかった。

 江戸時代の堂島の米市場で行われていた先物取引を金融商品に応用した先物取引が米国のシカゴを中心にすでに開始されており、日本でも国債の価格変動リスクをヘッジする手段として、1982年ごろから債券先物取引の導入機運が高まり、1985年10月から戦後初の金融先物市場として、長期国債先物取引が東京証券取引所で開始された。

 先物取引の特徴は売買単位や受渡期日などの取引条件が定型化され、一定の証拠金を差し入れるだけで売買ができ、反対売買(転売もしくは買い戻し)による差金決済によって期日以前に決済することができる。

 債券先物に関しては特定された現物での受け渡しが可能となっている。この特定された現物とは残存7年以上といった条件のつけられた国債。このため債券先物はこの受け渡し可能な国債の一番割安なものに価格が連動する仕組みとなっている。

 売買単位は額面1億円、呼び値の単位は額面100円につき1銭。

 債券先物の受け渡し期日は、3月、6月、9月、12月の3か月毎の各20日(休業日の場合は繰下げ)となっている。最終売買日はこの受渡決済期日の7日前(休業日を除外)。

 先物における証拠金とは、取引所にその取引を保証するために預け入れる資金となる。先物取引を行う際にはこの証拠金を預託すれば売買することが可能となる。これにより、たとえ現物を持っていなくても売りから入ることができる。これを「空売り」とか「ショート」と呼んでいる。反対に買いから入る際には「ロング」といった呼び方をしている。本来、先物とは現物取引で売りから入ることが容易ではなかったことで、この空売りを可能にして、価格の下落リスクを抑えることが、創設された際の目的のひとつとなっていた 。

 ヘッジ以外に、相場の上げ下げを利用して売買益を上げるためのディーリングとしても多く利用されている。日本で最初の本格的な金融デリバティブ取引となった債券先物取引は現在。たいへん流動性が高いものとなっており、債券相場の指標のひとつともなっているのである。

東京証券取引所 債券先物取引制度の概要 http://www.tse.or.jp/rules/jgbf/jgbf7.html
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by nihonkokusai | 2008-09-12 10:01 | 債券市場 | Comments(0)
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