牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

「景気動向と足元長期金利の行方」


 6月29日に発表された6月の完全失業率は4.1%となり、前月に比べ 0.1ポイント上昇した。非自発的失業者数が増加に転じるなど、雇用情勢の悪化を示す内容となった。また、経済産業省が6月30日に発表した6月の鉱工業生産指数速報値は前月比2.0%低下と2か月ぶりの低下となり、市場予想を下回った。4~6月期の生産指数は前期比0.7%の低下、これにより低下は2四半期連続となったが、2四半期連続のマイナスは2005年基準では初めてとなった。7~9月期もマイナスとなる可能性が高く、そうなれば3四半期連続のマイナスとなる。このように雇用や生産の悪化が確認され、日本経済は景気後退局面入りした可能性が強まった。

 日本だけではなく欧米含めた世界経済の減速から、日本経済を支えていた輸出が減少してきている。高い成長率を誇った新興諸国の成長率が物価高などから今後は落ち込む可能性も強い。原油価格はピークアウトしたとして引き続き輸入物価の上昇は続くとみられ、交易条件はさらに悪化してこよう。内需のペースダウンも重なり、政府による景気対策の効果もあまり大きな期待はできず、当面の足元の日本経済はかなり厳しい状況となろう。

 景気後退観測により、政府による景気対策も実施されるとみられ、税収の減少などにより、国債増発への懸念も出ている。しかし市場に動揺を与えるような国債増発は財政規律を重んじる現政権では考えづらい。むしろ日銀の金融政策が今後はより景気後退を意識したものとなるとみられ、金利の先安感の方が強まりやすい。長期金利は一時1.5%を割り込んでおり、投資家動向次第では1.4%あたりまでの低下もありえる。しかし、原油先物価格の上昇圧力が後退したとはいえ、食料品価格などの上昇などもあり当面物価上昇基調は続くとみられ、年内の日銀の利下げも考えづらい。このため1.3%や1.2%への長期金利の低下も現時点では考えづらい。
[PR]
by nihonkokusai | 2008-08-05 09:58 | 景気物価動向 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー