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「マーケットサバイバルより」

 拙著「マーケットサバイバル」に下記のようなことを書いた。

 「昔の話しになりますが、ミシシッピー川の水位が低下しているというだけで、日本の債券が売られたということが実際にありました。当時、円債は米国債の動向と非常に連動性が高かった事がまず第一の原因です。そして、その米国債は非常にインフレに敏感になっておりそのインフレを示す代表的な指標としてCRBという指標が注目されていました。そのCRBインデックスは穀物相場に比重が大きくかけられていたのです。穀物相場は当然、天候等に左右されやすい。アメリカの穀倉地帯はミシシッピー沿岸です。そのミシシッピー川の水位が低下しているということは、雨が降らずに水不足ということを示しています。そのために穀物の収穫量が落ちる、そしてCRBインデックスが上昇、米国債が売られ、日本の債券も売られるといった、まさに風が吹けば桶屋が儲かる的な発想でした。今考えるとなんでそんなものを注目していたんだと思うことでも、当時はみな真剣にミシシッピーの水位を気にしていたのです。」

 これを覚えておられるマーケット参加者もかなり少なくなったのではなかろうか。しかし、今回のハリケーン「カトリーナ」によって大きな被害を受けたのは、まさにこのミシシッピー川沿岸である。メキシコ湾岸の石油関連施設への影響から一時原油価格が急騰していたが、気をつけておかなければならないものとして穀物への影響などもあろう。

 それにしても、ニューオーリンズを中心に数千人の犠牲者が見込まれるというこの被害の原因究明も急がれる。むろんハリケーンによる直接被害が大きかったのも事実だが、初動の遅れなども指摘されている上に、政府や州、市などでの責任のなすりあいも行われているとか。今回は米国の貧富の差といった問題も根底にある。未曾有のハリケーン「カトリーナ」は甚大な被害をもちらすとともに、このような米国の抱える国内の問題も浮き彫りにさせたものと思われる。
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by nihonkokusai | 2005-09-07 14:02 | 国際情勢 | Comments(2)
Commented by 太郎 at 2005-09-07 23:41 x
 あくまで報道の範囲ですが911の時のような一体感がありませんね。多民族国家の暗いほうの面が出てしまったようにも感じます。もっとも被災した人達も日本人と中国人と区別がついていませんでしたが・・・
 「改訂版マーケットサバイバル」はかなり前のものとのお話しでしたが、相場と向き合う上での普遍的な心構えであり、それは決して古くならないものだと思います。
Commented by nihonkokusai at 2005-09-08 10:01
「改訂版マーケットサバイバル」、お褒め頂きありがとうございます。うれしいやら恥ずかしいやらです。
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