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「日本の長期金利にも上昇圧力」


11日の朝方に発表された1~3月期国内GDP改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比+1.0%、年率換算で+4.0%と改定値より上方修正され、同じ時間に発表された5月の国内企業物価は前年同月比で4.7%もの上昇となった。これらの指標を見る限り、日本でも足元経済はとりあえずそこそこしっかりしているが、物価には上昇圧力も強まっているとも言える。しかし、4-6月期GDPに関してはゼロ成長もしくはマイナス成長か、といった見通しなどもあり、白川日銀総裁が言うところの、霧はまだ晴れてきた感じではないことも確かである。

 そうはいうものの、ここにきて欧米の金融当局者からはインフレを懸念する発言も相次ぎ、米国にとってインフレ要因としてドル安も懸念され、財務長官はドル買い介入も示唆していた。

 日本もここ数年、為替介入は実施していないが、米国もブッシュ政権になってからの為替介入も実施しておらず、日本の為替介入について、以前は当時のグリーンスパンFRB議長やスノー財務長官などが批判する発言もしていたぐらいである。それにも関わらず、今回の米財務長官の為替介入示唆は、余程ドル安を阻止したいとの意識の現れとも言そうである。

 昨年夏以降のサブプライム問題が深刻化した際に、まず動いたのはFRBやECBといった中央銀行であった。金融不安といったものも意識されての大量の資金供給や、FRBによる利下げといったものが実施されたが、政府そのものの動きはないわけではなかったが比較的遅く、どちらかといえば中銀主導といったようにも見えた。

 しかし、今回の対応は今週末のG8も絡んでいるのか、政府も全面に出てきたのが印象深い、もちろんFRBやECBといった中銀からも、インフレへの対応として利上げを示唆するような発言も出ていたが、なんとか原油をはじめ穀物など含めて商品市況の高騰を阻止し、ドル安も阻止しようとの意気込みも見え隠れしている。

 その背景としては、思いのほか米経済の大きな落ち込みといったものも回避されるとの見方もあるのか。ただ米国も決して霧は晴れたわけではないが、それでも真っ暗闇から少し日が挿しつつあるのも確かか。

 そういった中で、さて日本はどうするのだろうか。現実には、今の中銀の体制で、協調利上げといったものも考えづらい。サブプライム問題により金融不安が強まった際など、利上げではなく協調利下げを市場では意識する場面もあったが、結局、それぞれの中銀が独自の判断で実施していた。このように中銀同士の連絡は密にするものの、協調して何かをするというのは現実としては考えづらいとも思われる。それでも日銀としても物価上昇を放っておくわけにも、いずれはいかなくなるとも思惑も手伝ってか、ここにきて日本の長期金利なども上昇圧力を強め、11日に現物10年293回は一時1.845%が打たれ、2年269回0.995%と一時1%に接近、5年72回も1.510%がヒットされそれぞれ直近での最高利回りをつけてきている。
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by nihonkokusai | 2008-06-11 16:04 | 債券市場 | Comments(0)
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