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「国際コンファランスにおける白川総裁開会の挨拶より」


 日銀の白川総裁は国際コンファランスにおける白川総裁開会の挨拶の中で次のような発言をした(日銀ホームページにアップされた日本語仮訳より)

 「日本にしても米国にしても、近年発生したバブルの多くは、逆説的ではありますが、物価安定が達成され、あるいは、デフレの危険が意識される中で、低金利が持続した後に生じています。物価上昇率の低下や低金利が、経済主体の積極的なリスクテイクとどのように関係しているのかは、解明されているわけではありませんが、バブルとその崩壊の経験は、経済は時としてノンリニアに変化することを示しています。また、そのノンリニアのプロセスでは、金融と経済の相乗作用など、複雑なダイナミックスが決定的に重要な役割を果たします。」

 「政策当局者やエコノミストは、物価安定とは物価が中長期的に安定している状態と理解していますが、インフレーションのダイナミクスにおいては、ラグが長くノンリニアな変化が生じる可能性もあります。こうした状況の下で、足許の物価上昇率に目が行き過ぎると、必要な金融政策の対応が遅れ、結果として経済活動の大きな変動を招く危険があります。」

 なかなか面白い指摘かと思う。シカゴ大学におけるフリードマン教授の最後のクラスの学生であったという白川総裁にも、物価上昇率の低下や低金利と経済主体の積極的なリスクテイクの関係はなかなか解明しにくいものとみられる。長期に渡り物価上昇が抑制されていても、その後に大きな変化を生じる可能性があり、このため足許の物価上昇率ばかり注目していては、必要な金融政策の対応が遅れる懸念を指摘している。
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by nihonkokusai | 2008-05-28 10:26 | 日銀 | Comments(0)
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