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「債券相場の動向」


 3月末にかけては大手銀行などを主体に日銀の利下げまで意識されたことで、5年債利回りは0.7%に、2年債利回りは0.505%と日銀の政策金利近くまで低下した。しかし、米国のサブプライム問題による金融収縮の広がりといった懸念は、米大手証券ベア・スターンズの救済の発表や、米金融機関による増資などの発表によって徐々に後退し、米経済指標も思いのほかしっかりしているものが出ていたことで、過度の悲観論が後退した。

 これらを受けて米FRBによる利下げも打ち止め観測も出てきており、年後半にかけては利上げ観測も出てきたことで米債は大きく下落。円債も4月に入り大手銀行などが中期ゾーン主体に大量に売りを出したことに加え、業者のリスク許容度も低下したことで、5年や10年といった大量に発行される国債の入札も低調となった。

 15日に入札された5年国債は、利率は1.3%と、前回の0.8%から0.5%もの引き上げられたが、この利率の引き上げ幅の大きさは、それだけ前回の5年国債の入札日4月10日から昨日にかけて債券相場は大幅に下落したことを示したといえる。

 また債券先物にはCTAと呼ばれる海外投資家による仕掛け的な売りなども入り、5月に入り、10年債の利回りで昨年10月以来の1.7%台、5年債の利回りで昨年10月以来の1.3%台に利回りは上昇したのである。

 ただし、ここからさらに売り込むとなれば日銀の利上げも意識される水準ともなる。日本経済については、今後、大きく落ち込むことも考えづらいものの、先行きの不透明感が完全に払拭されたわけでもない。

 原油価格の上昇や食料品などの価格上昇を受けた物価上昇も気になるが、まだ年内の日銀による利上げを織り込に行くだけの環境にもない。市場関係者の大方の見方は、年内については金融政策の変更は難しいのではないかというものとなっている。

 ただし、投資家も引き続き慎重とみられ、業者もリスクを取りづらい状況に変りはない。このため目先は、10年債利回りでの1.7%、5年債利回りの 1.3%が利回り上の節目となり債券はいったん戻りを試す展開も予想されるが、戻りも限られ今後落ち着きどころを探る展開となることが予想される。
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by nihonkokusai | 2008-05-20 08:59 | 債券市場 | Comments(0)
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