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「債券は当面底堅い動きを予想」


3月は国債大量償還などを控えて、投資家の買い需要の強さも債券相場の押し上げ要因ともなり、5年債利回りは0.75%を割り込み一時約2年3か月ぶりの水準をつけた。13日には円高等を受け日経平均はザラ場で昨年来安値を更新し、債券先物は中心限月としては2005年7月29日以来の140円台乗せとなった。現物は10年290回が2005年7月以来の1.3%割れに。

 世界的なリスク回避の動きが強まったことで、日本の債券市場でも格付の低い銘柄主体に一般債が売られ、T-Lスプレッドも拡大。債券先物は10日に中心限月が6月限に移行したが、3月限よりも6月限の価格が上回るなどこれまでにない動きともなっていた。アセットスワップ絡みの海外投資家の売りなどから超長期はむしろさらに売りこまれた。

 日本の債券市場でもリスクを落とす動きが強まりそれが超長期ゾーンや物価連動国債、15年変動利付国債などへの売りとなった。16-22 日の外及び対内証券売買契約等の状況によると対内債券投資は報告機関ベースで2兆3467億円の資本流出超とこれは過去最大の流出となった。

 決算期末も控えていることもあり銀行や証券会社などは動きづらく、このため債券先物は海外市場の動向などを受けて一時141円台をつける場面もあったが、その後戻り売りから大きく反落するなど、一値動きの荒い展開となった。

 3月12日に発表された10~12月期GDP2次速報では前年比+3.5%と市場予想は大きく上回った。また31日に発表された2月の鉱工業生産速報値は前月比-1.2%低下となり2か月連続の低下になったものの市場予想ほど悪い数値ではなかった。しかし、法人企業景気予測調査によると、 1~3月期の大企業全産業の景況判断指数はマイナス9.3となり、2007年10~12月期のプラス0.5から大幅に悪化した。

 そして1日に発表された日銀短観でも、大企業製造業DIはプラス11となり前回2007年12月調査に比べ8ポイントの低下となり景況感は悪化した。米サブプライム問題を発端とする金融市場の混乱や米経済の先行き懸念、それにともなう株安や円高ドル安の進行、原油価格の上昇などによる原材料高などによって大幅悪化したものとみられる。

 景気の先行きの不透明感を強めるとともに、物価はじりじりと上昇圧力を強めており、これによる消費への影響も懸念される。2月の全国の消費者物価指数(除く生鮮)は前年同月比+1.0%となり1%台となり、市場予想の+0.9%も上回った。これにより全国コアCPIの前年比プラスは5か月連続となった。

 米金融機関の損失拡大といった懸念は引き続き強く、このため米大手金融機関の1-3月期決算発表が集中する4月中旬には注意が必要か。また世界的な金融市場の混乱の最中にあって、日本の中央銀行総裁が空席という異常事態が早期に解決されないようだと、日銀の金融政策の行方にも影響を与えかねない。29日から30日にかけて開催される米FOMCでは追加利下げが実施される可能性があるが、日銀は当面、現状維持を選択してくると予想される。しかし、日本の足元景気についてもやや不透明感も強まっており、4月下旬からは企業決算なども発表されるが、こういった企業決算の内容や今後発表される経済指標動向によっては、日銀による利下げ観測も強まってくる可能性もある。

 債券の需給面では、新年度入りしての大手銀行の動向が注目される。4月に入り益出しの売り等が入ったが、日銀による利下げ観測などが強まる可能性もあり、そういった売りも限定的か。期初の買いへの期待もあることで中長期債主体に底堅い動きを予想している。
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by nihonkokusai | 2008-04-02 09:45 | 債券市場 | Comments(0)
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