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「3月の債券相場を振り返る」


 3月に入り債券市場も米国市場の動向の影響を受けやすくなっていた。月初は3月の国債大量償還などを控えての投資家の買い需要の強さも債券相場の押し上げ要因ともなり、5年債利回りは0.75%を割り込むなど約2年3か月ぶりの水準をつけた。ただし、海外投資家によるフラットニングのアンワインドといった動きもあって相対的に超長期ゾーンは重かった。

 12日に発表された10-12月期GDP2次速報では前年比+3.5%と市場予想は大きく上回った。これにより12日の債券先物は一時 139円を割り込み一時138円98銭まで下落した。しかし、13日にはドル安が進行しドル円は100円近くまで円高ドル安が進行した。ユーロも対ドルでユーロ導入後の最高値を更新。この円高を受け日経平均はザラ場で昨年来安値を更新した、これを受けて債券先物は中心限月としては2005年7月29日以来の140円台乗せとなり、現物は10年290回が2005年7月以来の1.3%割れとなるなどかなり波乱含みの様相ともなった。

 NY原油先物も高値を更新するなどやや投機的な資金が金融市場を混乱させている面もある。またドル売りや株の下落、国債への買いといったものはリスク回避の動きによるものともみられ、日本の債券市場でも格付の低い銘柄主体に一般債が売られたり、T-Lスプレッドが拡大するなどしていた。債券先物は10日に中心限月が6月限に移行したが、3月限よりも6月限の価格が上回るなどこれまでにない動きともなり、これも先物の買いポジションのロール圧力が強かったためとみられた。11日の5年国債入札も安全資産としての資金も入ったとみられ、利率は0.8%に引き下げられたが入札は順調なものとなった。

 14日月曜日の東京時間早朝に米FRBは公定歩合を3.25%に引き下げを実施すると発表。JPモルガン・チェースがベア・スターンズ買収へとの報道にあわせる格好の発表ともなった。98円台への円高も受けての株安もあり、債券先物は買いが先行したが現物はアセットスワップ絡みの海外投資家の売りなどから超長期がさらに売りこまれ、米国の金融機関や金融市場の動向に不透明感も強まり、日本の債券市場でもリスクを落とす動きが強まりそれが超長期ゾーンや物価連動国債、15年変動利付国債などへの売りとなった。グローバルなリスクリダクション、ポジションのアンワインドといった動きが強まったが、その後今度は売られた超長期が大きく買われるなど、債券相場は先物含め17日から19日にかけてかなり値動きの荒い展開ともなり、10年債利回りで 1.23%から1.33%の間での乱高下となった。ちなみに後日財務省が発表した16-22日の外及び対内証券売買契約等の状況によると対内債券投資は報告機関ベースで2兆3467億円の資本流出超とこれは過去最大の流出となっていた。

 月末にかけては米国市場が落ち着きを取り戻しつつあったことから、債券は総じて上値の重い展開となった。しかし、現物は中期ゾーン、超長期ゾーンそれぞれに買いも入り押し目も限られた。ただ決算期末も控えていることもあり銀行や証券会社などは動きづらく、このため債券先物は海外市場の動向などを受けて一時141円台をつける場面もあったが、その後戻り売りから大きく反落するなど、一部の市場参加者による仕掛け的な動きなどから値動きの荒い展開ともなっていた。10年290回利回りも上げ下げはあったものの、1.2%台での動きに終始した。
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by nihonkokusai | 2008-03-31 09:39 | 債券市場 | Comments(0)
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