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「情報のデフレ圧力」


ここにきて原油高の影響などもあって身の回りの物の値上げ圧力が強まっている。本日の日経新聞によると、洗髪用品や鞄、靴に続き殺虫剤、高級化粧品も値上げされるそうである。CPIもじりじりとプラス幅が拡大しつつあるが、先行きインフレ懸念が強まるほどのものでもない。物価上昇を抑えているものとしては、価格転嫁を控えていた企業努力といったものもあるが、パソコンや液晶テレビなどデジタル家電の価格下落といった要因も大きい。

 デジタル化はこういったハード面での価格低下圧力となっているが、ソフト面においても目に見えないかたちでのデフレ圧力が加わっているとみられる。インターネットが普及する以前であれば、一般的に知識という面で何かしら情報を得ようとする際には、図書館に行って新聞の縮小版を調べるとか、紙の媒体に直接あたる必要があった。調べるためには時給で換算すればかなりの出費が必要となっていた。ところがインターネットによって、費用はほとんど掛からずに情報を得ることが可能となった。インターネットによる情報の共有化によって、情報そのものの価値というか価格に劇的な低下圧力が加わってきた。

 デジタル化によって情報そのものをストックできる容量が桁違いに増加し、またネットを介在することでその入手が極端に簡易化された。グーグルがあれだけ巨大企業となったのは本来持っていたはずの情報の価値を低下させて流動性と理由度を高め、そこに広告という収益手段を講じたことが要因であろう。デジタル化による情報のデフレ圧力をうまく利用できた企業が急成長を遂げたが、ネットの検索機能そのものがさらに情報のデフレ圧力を強める結果ともなっている。

 情報はタダであるといった認識もネット以前から強いが、本来情報を得るにはそれなりの対価が必要となっていたはずである。もちろんネットですべての情報を得ることができるわけではないが、情報の価格下落に貢献したことは確かであろう。情報のデフレ圧力が実物物価にも間接的ながらも影響している可能性もありそうである。
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by nihonkokusai | 2008-02-21 09:59 | 景気物価動向 | Comments(0)
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