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「中央銀行の独立性」


 2月9日に東京で財務相・中央銀行総裁会議、いわゆるG7が開催される。独立性と透明性といったものが、現在の世界の中央銀行にとっての大きなテーマでもあるが、中央銀行が政府からの独立性を得たのは、イングランド銀行にしろ、FRBにしろそれほどの昔ではない。

 イングランド銀行の政府からの独立においては、前財務相で現在イギリスの首相となったブラウン氏、FRBではルービン元財務長官の働きが大きかったといわれる。ECBは政府からの独立性をすでに強めていたドイツ連銀の流れを汲んでいることに加え、複数国を跨いでの中銀という特殊性からも独立性は当初から必要なものであった。

 日本銀行の独立性を語る上でも、最適の人物の一人が次期総裁の有力候補でもある武藤副総裁ではなかろうか。財務省の事務次官という政府側の要職という立場から、現在は日本銀行の副総裁となり、政府側と日本銀行側の双方の立場といったものをよく理解しているとみられるためである。

 武藤副総裁は以前の講演において、委員会制度と中央銀行の独立性の関係についてコメントしている。ブラインダー教授の指摘を引用するかたちで武藤副総裁は「中央銀行が政府から独立していない場合には、単に政府から命令を受けているに過ぎず、金融政策を決定する委員会を持つ必要がないということです。もっとも、委員会制度の採用が中央銀行の独立性維持の必要十分条件かというと必ずしもそうではありません」と述べている。

 日本銀行の独立性の意義について、武藤副総裁は、「日銀法では、自主性という言葉が使われていますが、日本銀行の金融政策の独立性が強化されました。日本銀行は、公的機関として一定のコントロールは受けていますが、日銀法により、物価の安定を目的とする金融政策という明確な任務を付託され、政策委員会が外からの介入を受けることなく自らの意思で金融政策を決定しています」

 これは一見、一般論もしくは建前論のようにも受け取られるかもしれないが、これまでの金融政策決定会合の様子などを見る限り、政策委員会が外からの介入を受けたという様子はない。新日銀法施行後、いろいろなかたちで政治からのプレッシャーもあったとはみられるが、現在の日銀もしっかり独立性は維持している。

 そして日本銀行の独立性を担保するために、政策委員の任期は5 年とし、その解任事由を心身の故障等に限定することにより身分保障を徹底していることも武藤副総裁は指摘している。
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by nihonkokusai | 2008-02-06 10:05 | 日銀 | Comments(0)
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