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「冬の個人向け国債販売額は、合計で5511億円に」


 12月に募集された冬の個人向け国債の販売額は、10年変動タイプと5年固定タイプの合計で5511億円となった。10年変、5年固定ともに販売開始以来の最低水準となり、10年変動タイプの販売額は1316億円(郵政民営化で今回から郵便局分も民間金融機関に含まれる)。5年固定タイプは4196億円となった。

 2006年2月の日銀の量的緩和政策の解除、7月のゼロ金利政策の解除、2007年3月の政策金利の0.5%への引き上げなどにより、 2007年7月に発行された変動10年は2006年7月の15回以来の初期利子が1%台となり、固定5年の7回は1.5%とそれまでで最も高い利率をつけた。しかし、それ以降は米国のサブプライム問題などを受けて長期金利は低迷し、その結果変動の初期利子、固定の利率ともに引き下がってしまった。

 個人向け国債の人気そのものが低迷したというよりも、個人は利子の変化に対してはかなり敏感であり、こういった初期利子や利率そのものに魅力が薄れ、反面、日銀の利上げなどを通じて預貯金金利からの優位性もやや薄れたことなどが、今回の販売低迷の一因とみられる。

 米国では更なる追加利下げ観測もあり、米金利は下方圧力も強まっているだけに、日本の国債の金利もすでに量的緩和解除前の水準まで低下している。この流れに変化がない限りは、当面は個人向け国債の販売は苦戦しそうである。

 しかし、日銀もさすがに利下げまで行なってくることは現状考えづらいこともあり、また物価上昇圧力も強まってきていることから、サブプライム問題の落ち着きとともにいずれは日本の長期金利も再び上昇圧力を強めてくることも考えられる。しかし、こればかりは相場であり、確証があるわけでもない。いずれにせよ当面は有効な販売促進策も見出しづらく、債券相場の動向を見守ざるを得ないといった状況か。

 これまで発行された個人向け国債の回号別販売額と税引き前の初期利子(固定は利率)は下記の通り

第1回変動10年(2003年3月)3,835億円(うち郵便局499億円)、0.09%
第2回変動10年(2003年4月)3,486億円(うち郵便局746億円)、0.05%
第3回変動10年(2003年7月)2,802億円(うち郵便局588億円)、0.05%
第4回変動10年(2003年10月)9,432億円(うち郵便局1,659億円)、0.77%
第5回変動10年(2004年1月)1兆3,951億円(うち郵便局995億円)、0.62%
第6回変動10年(2004年4月)1兆4,185億円(うち郵便局1,244億円)、0.55%
第7回変動10年(2004年7月)1兆7,726億円(うち郵便局1,990億円)、0.74%
第8回変動10年(2004年10月)1兆8,652億円(うち郵便局2,484億円)、0.74%
第9回変動10年(2005年1月)1兆7,647億円(うち郵便局2,436億円)、0.67%
第10回変動10年(2005年4月)2兆3,374億円(うち郵便局1,990億円)、0.73%
第11回変動10年(2005年7月)1兆6,423億円(うち郵便局2,484億円)、0.45%
第12回変動10年(2005年10月)1兆3,629億円(うち郵便局2,483億円)、0.55%
第13回変動10年(2006年1月)8,001億円(うち郵便局1,488億円)、0.68%
第14回変動10年(2006年4月)8,285億円(うち郵便局1,491億円)、0.85%
第15回変動10年(2006年7月)9,813億円(うち郵便局995億円)、1.10%
第16回変動10年(2006年10月)7,323億円(うち郵便局997億円)、0.92%
第17回変動10年(2007年1月)4,334億円(うち郵便局938億円)、0.84%
第18回変動10年(2007年4月)3,479億円(うち郵便局642億円)、0.87%
第19回変動10年(2007年7月)3,713億円(うち郵便局736億円)、1.01%
第20回変動10年(2007年10月)1,933億円、0.85%
第21回変動10年(2008年1月)1,316億円、0.68%

第1回固定5年(2006年1月)1兆1,285億円(うち郵便局497億円)、0.80%
第2回固定5年(2006年4月)9,883億円(うち郵便局1,490億円)、1.01%
第3回固定5年(2006年7月)1兆2,430億円(うち郵便局996億円)、1.30%
第4回固定5年(2006年10月)8,584億円(うち郵便局998億円)、1.13%
第5回固定5年(2007年1月)10,730億円(うち郵便局998億円)、1.20%
第6回固定5年(2007年4月)8,326億円(うち郵便局1,311億円)、1.13%
第7回固定5年(2007年7月)1兆5,964億円(うち郵便局1,545億円)、1.50%
第8回固定5年(2007年10月)7,691億円、1.15%
第9回固定5年(2008年1月)4,196億円、0.94%
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by nihonkokusai | 2008-01-15 09:56 | 国債 | Comments(0)
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