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「FRB理事会の議事録より」


 米国も公定歩合をロンバート化しており、事実上の公定歩合を廃止しています。米連邦準備制度理事会(FRB)は2002年5月17日に連銀窓口貸し出し制度を改革することを発表しました。新制度はプライマリークレジット(優先貸し出し)と名称が変更され、日本銀行や欧州中央銀行(ECB)のロンバート金利と同様の働きを持つことになります。

 現在フェデラルファンド(FF)金利を下回っている公定歩合による連銀窓口貸し出しは事実上廃止され、公定歩合をFF金利よりも高い水準に変更することで短期金融市場のひっ迫などでFF金利が跳ね上がるのを阻止することになります。

 FRBによるとプライマリークレジットは、経営状況が健全な金融機関を対象に、FF金利の誘導目標よりも、当初1ポイント高い水準で導入するとしています。経営状況の劣る金融機関にはFF金利に1.5ポイント上乗せするセカンダリークレジットを適用します。新制度実施後、金利を変更する場合は、これまでの公定歩合と同様に連邦準備制度を構成する12の地区連銀が個別にFRBに申請したのちFRBが最終決定することになります。

(以上、拙著「短期金融市場の基本とカラクリがよ~くわかる本」より)



 このようにプライマリークレジットというより、現在はマスコミでも「公定歩合」との表現を使っていることで、それに合わせてこの米国の「公定歩合」は、連邦準備制度を構成する12の地区連銀が個別に発議権があり、FRB本部の理事会が米連邦公開市場委員会の方針を踏まえて最終決定される仕組みとなっています。

 8日にこの米国の公定歩合の変更を決める理事会の昨年11―12月分の議事録が公開されました。12月11日のFOMCでは、フェデラルファンド金利の誘導目標と、公定歩合をいずれも0.25%引き下げることを決定していました。

 ただし、この際の公定歩合の引き下げについては12地区連銀の意見が対立していたことが明らかとなりました。議事録によると、0.25%の引き下げを主張したのは7行、3行は0.5%の引き下げ下げ、2行は据え置きを求めていました。

 公定歩合の0.5%の引き下げをサンフランシスコ、ボストン、ミネアポリスの3つの地区連銀が求め、ダラスとカンザスシティーの2つの地区連銀が据え置きを求めていました。0.25%の引き下げを要請したのは、そのほかのニューヨーク、シカゴなどの7つの地区連銀でした。

 0.25%の引き下げを要請した地区連銀は「経済成長の下向きリスクが強まるとともに、金融市場の状況が悪化した」と指摘。

 0.5%の引き下げを要請した地区連銀は「金融市場の状況や経済見通しを踏まえ、一段と深刻な景気減速に備えるため大幅な引き下げが必要」との立場を示していました。

 据え置きを主張した地区連銀は「景気減速懸念は根強いインフレ圧力に相殺される」としていました。(以上、一部ロイター記事より)
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by nihonkokusai | 2008-01-09 13:14 | 日銀 | Comments(0)
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