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「金融政策と政治」

 「FRBは法律によって長期的な視点から政策を実現するように義務付けられており、有権者を喜ばせるために短期的な視点で考える政治家とは対立する性格を持っている」とはグリーンスパン前FRB議長の著書「波乱の時代」の一文である。

 金融と政治との関係については、拙著「短期金融市場の基本とカラクリがよ~くわかる本」の第6章に次のように記述した。現役の中央銀行の関係者からはさすがに上記のような政治に向けての直接的な言及はあまりみられないが、カリスマと呼ばれFRBから離れたことで、こういった本音が記述されたのだろうと思う。

 「仮に政治家に金融政策の決定権があるとすれば、選挙から強い影響を受ける政治家の都合のいいように金融政策を変えてしまう懸念が強くなります。選挙で選ばれているわけではない日銀に金融政策という国の経済に大きく関わる問題の決定権を与えるのはどうかという政治家もいます。しかし、政治家には国全体の運営という大きな役割があります。そして日銀には物価の安定という大きな目標が与えられています。物価の安定には、欧米諸国などの過去の長い歴史を経て、選挙といったことにも影響を受けない独立した中央銀行に任せる必要があると結論に至ったわけです。」

 「とは言うものの、特に金融引き締めの際には日本に限らず、欧米の中央銀行でも政治家などから反対の声が出ていることも事実です。さすがに中央銀行の独立性まで侵害するような発言は控えられているようですが。カリスマと呼ばれたグリーンスパン前FRB議長も、特に議会に対しては非常に神経を使っていたと言われています。FRBもECBも政府との関係にはこれまでも苦慮しています。しかし、いろいろな経験を通じてそれぞれの距離感といったものをうまく計ってきているように思われます。」


「短期金融市場の基本とカラクリがよ~くわかる本」(第6章より)

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by nihonkokusai | 2007-12-11 14:26 | 日銀 | Comments(0)
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