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「20年度の国債発行計画について」


 12月7日(金)に開催された国債市場特別参加者会合(第19回)の議事要旨が財務省にアップされた。この中で20年度の国債発行計画についての次のような財務省の説明があった。

 「20年度の国債発行計画については、これから、予算編成、財投編成、税制改正等の大詰めを迎えるところであり、確定的なことを申し上げられる段階にはないが、借換債の状況や国債市場特別参加者・投資家の意見等を踏まえつつ、カレンダーベース市中発行額を減額することを前提に、次のような方向で検討することを考えている。」

「減額要望のあった15年変動債については発行額を引き下げ、0.6兆円×4回とし原則リオープン発行とする」

「40年債については、総額0.4兆円程度の定期発行とし、落札・応札義務の対象とする」

「流動性供給入札については、20年度より抜本的に対象銘柄を拡充することを踏まえ、通年で計上することとし、金額については1.2兆円とする」

「5年債については、国債市場特別参加者、投資家の間で需給が緩んでいるとの見方が多いことから減額する」

「前倒債については、19年度と同程度の規模の大幅な減額は行わない方向で検討したいと考えている」

 上記の説明を踏まえて、2008年度のカレンダーベースの国債発行額について見てみたい。その前に前提となる今年度のカレンダーベースの国債発行計画をまず振り返る必要がある。ちなみに19年度補正予算に関しては、「仮に国債発行総額等が変更されることとなるとしても、前倒債の発行額により調整が可能ではないかと見込んでいるところであり、カレンダーベース市中発行額の総額や年限別の内訳は見直さない方向で検討している」(財務省)としており、補正予算によって国債発行計画の変更はないとの前提で見てみたい。

 今年度(2007年度)の国債発行計画は次の通り。TB1年 16.8兆円 1.4兆円×年12回、TB6カ月 6兆円 3.0兆円×年2回(1月と2月)、10年物価連動債 3.0兆円 0.5兆円×年6回(偶数月)、15年変動利付債 3.4兆円 1兆円×2回(5月と8月)+0.7兆円×2回(11月と2月)、2年債 20.4兆円 1.7兆円×年12回、5年債 24.0兆円 2.0兆円×年12回、10年債 22.8兆円 1.9兆円×年12回、20年債 9.6兆円 0.8兆円×年12回、30年債 2.4兆円 0.6兆円×年4回(4月、7月、10月、1月)、40年 0.1兆円 0.1兆円×1回(11月)、流動性供給入札 1.2兆円 0.1兆円×年12 回。以上の合計109.7兆円。

 財務省からの発言を踏まえ、上記の今年度国債の発行計画を元にして来年度(2008年度)の国債発行計画予想は次のようになる。(5年国債の減額幅は明確ではないが月当たりの変更が0.1兆円刻みであったことが多かったことを踏まえ、毎月の発行予定を今年度の2.0兆円から1.9兆円に置いた)。

 来年度(2008年度)の国債発行計画は次の通り。TB1年 16.8兆円 1.4兆円×年12回、TB6カ月 6兆円 3.0兆円×年2回、10年物価連動債 3.0兆円 0.5兆円×年6回(偶数月)、15年変動利付債 2.4兆円 0.6兆円×4回、2年債 20.4兆円 1.7兆円×年12回、5年債 22.8兆円 1.9兆円×年12回、10年債 22.8兆円 1.9兆円×年12回、20年債 9.6兆円 0.8兆円×年12回、30年債 2.4兆円 0.6兆円×年4回(4月、7月、10月、1月)、40年 0.4兆円 0.1兆円×4回(もしくは0.2兆円×2回)、流動性供給入札 1.2兆円 0.1兆円×年12回。以上の合計107.8兆円。
by nihonkokusai | 2007-12-11 10:08 | 国債
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