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「12月11日のFOMCでの追加利下げ観測」

 グリーンスパン前FRB議長が著した「波乱の時代」の中に、現在のコーン副議長に関しての記述がある。「コーンは私が議長を務めた18年間に、FRBで特に優れた政策助言者としての地位を確立し、いまではFRB副議長となっている」

 FRB生え抜きであり、ブラック・マンデー時にもFOMCの事務局長として対応していたとみられるコーン副議長は、11月28日に『私の見方としては、 (経済金融情勢などの)不透明性によって、「柔軟かつ現実的」な政策対応が求められている、数週間前は私は「素早い」対応という言葉を使って表現していた。』と発言した。

 さらに「混乱の高まりが長引けば、家計や企業の金融状況が一段とひっ迫する公算が強まるだろう」「前回FOMC以降、市場が動揺、市場の最近の動揺ぶりに驚いた」「過去数週間に起きている経済状況の悪化度合いは、私見を述べれば、自分が想定していたものではない」と指摘。「金融市場は一段と慎重になってきており、2週間後に開くFOMCでは検討材料になると思う」と述べたとも伝えられ、このコーン発言を受けて12月11日のFOMCでの追加利下げ観測が強まった。

 その12月11日開催のFOMCでの金融政策を決定する上での討議資料となる米地区連銀経済報告書(ベージュブック)が28日に発表されていたが、「経済活動は引き続き拡大するものの、そのペースは前回報告時から減速」と報告されていた。

 そして、11月29日はバーナンキ議長が講演の中で「市場の混乱の再燃で、9~10月の改善が一部帳消しに」とし「市場混乱の再燃、見通しに重大な影響与えた」と述べている。「FRBには引き続き特別な警戒と柔軟性が必要」であり「金融市場の混乱で、経済見通しの不透明感が通常より高くなっている」ことから「市場混乱が経済に及ぼす影響を注視し、金融動向を注意深く見守っている」状況を説明している。市場ではこのバーナンキ議長の発言は追加利下げを示唆したものと捉え、少なくとも12月11日には0.25%の政策金利の引き下げが実施されるであろうと予想される。

 FRBは10月31日の米FOMCで政策金利を0.25%引き下げたが、声明文では景気の下振れリスクを指摘する反面、原油価格などの上昇によるインフレ圧力も警戒と、スタンスとしては中立的なものとなり追加利下げ観測がいったん後退していた。今回のバーナンキ議長の発言からも政策変更は見送られる可能性があったとみられるが、市場混乱の再燃によって今回も利下げをせざるを得ない状況になったとみられる。
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by nihonkokusai | 2007-12-04 09:46 | 日銀 | Comments(0)
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