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「名古屋での各界代表者との懇談における福井総裁挨拶要旨より」


 名古屋での各界代表者との懇談における福井総裁挨拶要旨が日銀のホームページにアップされた。経済・物価の現状と先行きについては、これまでの見方に変化はなくやはり注目すべきは米国のサブプライム関連に関しての発言となる。 「米国では、住宅投資は減少を続けており、在庫が高水準であることも踏まえますと、住宅市場の調整は当分の間、続くと考えられます。サブプライムローン問題に端を発した金融面の調整が強く意識される中で、銀行の与信態度も慎重化しています。」

 「当分の間」をどの程度の期間と想定しているのであろうか。市場では特に年末に向けては金融機関の資金繰りなども意識されているものとみられる。

 「一方、今のところ、他の部門には大きな影響は出ておらず、個人消費や設備投資は、減速しつつも緩やかな増加基調を維持しています。雇用も増加を維持しています」

 「米国経済は、目先は低成長が見込まれますが、その後、安定成長に向けて軟着陸していく可能性が高いとみています。しかし、この先、住宅市場の調整が一段と厳しいものとなった場合や金融資本市場の変動の影響が予想以上に広範なものとなった場合には、資産効果や信用収縮、企業や家計のマインド悪化などを通じて、個人消費や設備投資が下振れ、米国経済が一段と減速する可能性が考えられます。」

 市場の一部では来年にかけての複数回のFRBの利下げ期待も出ているが、その背景には「米国経済が一段と減速する」懸念があるとみられる。しかし、金融市場の混乱で見方がやや極端になっているともみられることで、米景気に関しては今後出てくる経済指標などに一喜一憂するものとみられる。その意味では7日に発表される米11月の雇用統計には注意が必要か。

 福井総裁は、さらに日本の金融政策に関して「2%の成長性持続のもとでインフレなければ今の日本の金利は低すぎる」と発言した。ただし、「金利引き上げは急いではいない」とも付け加えておいる。また「金融政策について市場予測は短期的、日銀はさらに先まで見て判断している」とも発言しており、福井総裁はサブプライム問題は引き続き懸念はしているものの、市場が落ち着き、米経済の落ち込みもそれほどではないとなれば、あらためて利上げのタイミングを模索してくるものと見られる。
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by nihonkokusai | 2007-12-03 12:41 | 日銀 | Comments(0)
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