牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

「ECB、BOEともに現状維持」


 ECB理事会では利上げは見送られ主要政策金利を4.00%に据え置き、限界貸出金利と中銀預金金利も据え置いた。英中銀も政策金利を5.75%に据え置いた。またECBは422億ユーロ、日本円で約6.7兆円の臨時の資金供給も行っている。

 ECBのトリシェ総裁は会見において次のような発言を行なった(ロイターより)。

 「最近の情報、中期的な物価リスクが上方にあることを確認」「金融政策は依然として緩和気味」「データは、経済の基盤がしっかりしていることを示している」と従来の姿勢は維持した。しかし、「市場のボラティリティリスクの再評価が不透明感をもたらした」「新たな結論を出す前に。追加情報収集と新たなデータの検討を行なうことが適切」「非常に注意深く状況を監視している」として現在の状況認識が必要な点も主張した。また今回「強い警戒」との表現がなかったことに関してはコメントしなかった。ただし、将来は「強い警戒」という表現を用いることが可能」「信頼感を回復するため、タイムリーに断固として行動する」といった発言もあった。

 今回、「強い警戒」という表現を引っ込めてのECB理事会の全員一致での現状維持の決定は、金融市場の不透明感の強まりによるものではなく、ファンダメンタルについての認識にはこれまでとは変化がないとの発言内容となっている。

 「補完的な長期買いオペの実施を決定」「市場に対する異例なほどの監視を継続する必要」「不透明感のレベルが著しく高まったことを認める」との発言もあり、金融市場の混乱についてかなり注意を払っていることもあらためて示している。

 さらに「FRB、BOE、日銀など他の中銀と密接な連絡とってきた」点も強調した。「透明性向上を各中銀などと緊急協議する」との発言もあり、9日から10日にかけて開催されるBIS会議にも議題に上がる可能性も。

 「規制論は産業自体の基準作りが最重要」「それが不能ならわれわれが動く必要」「銀行間金利やABCPの不透明さ残る」との発言もあった。

 「世界の各中銀と連絡常にとっている」こともあらためて主張。さらに「日銀は適切な決定を下す見込み」といった日銀の金融政策に言及するなど異例と見られる発言もみられた。「バーナンキFRB議長とは5-6回連絡を取った」とも発言したが、ではなぜ米ジャクソンホール訪問を「個人的理由」でキャンセルしたのであろうか。

 FRB、BOE、日銀などの中銀同士による「協調」というより、「情報交換」は密接に行なっている点も強調した。バーナンキFRB議長と話した回数に加え、日銀の金融政策にも言及し密接な情報のやり取りによって、市場の混乱を回避しようとしていた姿勢も示したものとみられる。

 そのFRB、ECB、BOEそして日銀などの中銀首脳が一同に会するBIS総裁会議が9月9日から10日にかけて開催される。この会議における内容も注意して見ておく必要がありそうである。
[PR]
by nihonkokusai | 2007-09-07 14:29 | 日銀 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー