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「奈良県金融経済懇談会における野田忠男審議委員挨拶要旨より」


 本日の奈良県金融経済懇談会における野田忠男審議委員挨拶の要旨が日銀のホームページにアップされた。「金融政策を決定する際に重要なのは、先行きの経済・物価の動きについての確証を持つということ」と野田委員は指摘し、「金融政策運営が、足許の経済・物価動向に関する判断だけではなく、金融政策が実体経済に影響を及ぼす時間的なラグなどを踏まえたうえで、柔軟かつ機動的に行われる必要がある」と発言した。

 「先行きの見通しについて一点の曇りもないような明確な状況がくるとは考えられません」とも。

 野田委員は、「幾つかの不確実性に対して、なお時間をかけて検証していく必要性があるのであれば政策を維持し、ある程度確信が高まったと判断されるのであれば政策変更を提案する」と発言した。8月の決定会合に向けては果たして野田委員はどういった判断なのだろうか。

 「日本経済は、現状緩やかに拡大している」としているが「設備投資は順調に拡大を続け生産も増加基調が続いているとみている」とし、「消費者物価指数については、目先はゼロ%近傍で推移する可能性が高いものの、やや長い目でみれば、緩やかな上昇基調が維持」としている。

 ただし、「日本の最大の輸出国であり世界経済に最も大きな影響を及ぼす米国経済の今後の行方がやはり気になる」とも。「米住宅市場の回復には思った以上に時間がかかる可能性が指摘されており、引き続きしっかりとしたウォッチが必要である」と野田委員。

 「日本の消費者物価に関しては、実体経済が順調に拡大を続けても、なかなか消費者物価が上昇しないという意味で、先行きの行方を展望するうえでの不確実性が高まっていると」述べている。

 野田委員は、「物価を見る上では、物価の基調的な動き、言い換えれば、根源的なインフレ圧力とそのトレンドを重視したい」「やや長い目で見て、世界経済全体でみたインフレ圧力が予想外に高まることも想定されます」と述べている。

 「企業経営者が先行きの想定を必要以上に楽観的なものにしていないか」といった注意も喚起していた。

 この野田委員の講演の内容からは、8月に利上げに向けて手を上げるのかどうかは掴みにくいものとなっていた。野田委員は2007年1月の会合では、水野委員、須田委員とともに現状維持に反対していた。このため、政策委員の中でも追加利上げに向けては他の委員よりはどちらかと言えば積極的かとも見られるが、そういった見方からすると、今回の発言内容からはやや慎重な姿勢のようにも思われる。
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by nihonkokusai | 2007-07-26 13:09 | 日銀 | Comments(0)
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