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「さくらレポートに見る地域経済」


 7月6日の日銀の支店長会議において発表された地域経済報告(さくらレポート)の内容を確認しながら、地域経済の動向をまとめてみたい。

 総括判断としては、「各地域の取りまとめ店の報告によると、足もとの景気は、すべての地域において拡大または回復方向の動きが続いており、地域差はあるものの、全体として緩やかに拡大している。」として、4月の支店長会議における総括が維持されている。

 ただし「総括判断において、拡大としている関東甲信越、東海、近畿と、回復方向にあるその他の地域との間で、依然、地域差がみられている。」とも指摘されているように、全9地域のうち6地域か現状維持としたものの。東北がやや上方修正した一方で、東海と北陸がそれぞれやや下方修正していた。

 個人消費については、、衣料品等で弱めの動きがみられ一方で、デジタル家電や高付加価値の白物家電を中心に家電販売は好調。乗用車販売は、すべての地域で弱い動きが続いており、これが総括判断におけるトヨタを抱える東海地方の下方修正のひとつの要因か。

 設備投資は、高水準の企業収益を背景に、すべての地域で、引き続き増加傾向としている。雇用・所得環境面では、雇用情勢について、ほとんどの地域で改善を続けていると判断しているものの地域格差はまだ大きい。一方、所得面はほとんどの地域で、緩やかな増加あるいは改善と判断していたが、中国が判断をやや下方修正した。

 また、大企業と比べると中小企業の収益改善の動きは依然鈍いことも指摘。これについて、価格支配力を強めている川上、川下の大手企業に挟まれ利幅の縮小が続いていることなどを指摘しており、川上の企業が素材価格を引き上げるとともに、川下の販売会社への価格転嫁が難しく、中小企業がある意味犠牲となっている構図が続いている。また、地域差はあるものの、業種を問わず中小企業の人材確保が困難となっていることも指摘されている。

 福井総裁はこの支店長会議において、「わが国の景気は、緩やかに拡大している。海外経済の拡大が続く中で、輸出は増加を続けている。また、企業収益が高水準で推移する中、設備投資も引き続き増加している。雇用者所得は緩やかな増加を続けており、そのもとで個人消費は底堅く推移している。」と挨拶した。

 1月の支店長会議の挨拶で冒頭で「わが国の景気は、緩やかに拡大している。世界経済が地域的な拡がりを伴いつつ拡大する中で、輸出は増加を続けている。また、企業収益が高水準を続け、業況感も良好な水準で推移する中、設備投資も引き続き増加している。雇用者所得も、緩やかな増加を続けており、そのもとで個人消費は、やや伸び悩みつつも増加基調にある。」と挨拶しており、ほぼ内容は一致している。個人消費の部分が1月の「伸び悩みつつも増加基調」から7月は「底堅く推移」に変わっている。
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by nihonkokusai | 2007-07-10 10:52 | 景気物価動向 | Comments(0)
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