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「7月追加利上げ観測と債券相場」


 債券相場は5月23日から先物主体に様相が大きく変化している。5月23日の債券先物の前場と後場のみを合計した売買高が81000枚(前場45259+ 後場35741)となり、これは前場と後場の合計での比較で(イブニングセッション除く)、1998年9月2日の85661枚以来の規模になった。さらにイブニングセッション込みでは、2003年6月19日の83717枚という記録がある。これはイブニングがスタートした2000年9月18以来の記録であったが、注意していただきたいのはこの「2003年6月」という日付である。この月は10年債利回りが0.435%という記録的な利回りをつけたあと債券相場が急落した月である。債券先物の出来高が今回も相場の転換点を示していた可能性が強まった。

  5月23日の債券先物出来高増の背景には、欧米の長期金利上昇なども影響していたものとみられる。23日から24日にかけての債券相場の下落は先物主導であった。さらに当日はほとんど影響していなかった22日の水野日銀審議委員の時事通信社との会見内容も結果としては影響していた可能性がある。水野審議委員は次の追加利上げの時期に関して、個人的な考えとしながら、7月11日、12日に開催される金融政策決定会合での可能性を示した。

 その理由としては、「22日投票見通しの参院選まで近すぎるというのが市場参加者の意見だが、展望レポートの中間評価というのは、ある意味で1つの区切りでもある。7月2日の短観も見られるし、米景気に対する見方もある程度整理されることを考えると、6月後半から7月、これから1、2か月でもう少しクリアな内外経済の情勢判断ができるようなデータや環境が整ってくるのではないか」としている。

 7月決定会合までの経済や物価指標、特に短観などのデータの内容を確認し、展望レポートの中間評価において、4月の展望レポートの見方と沿ったもの、もしくはそれを上振れる内容となっていれば、政治日程といったなどを意識せずに7月12日の会合での利上げの可能性があることを示したものとみられる。

 この22日には偶然ながら私も次のような指摘をさせていただいた。

 日銀総裁が「さぼらずに」次の行動を起こすタイミングとしては、案外と7月11日から12日にかけての金融政策決定会合での可能性はありそうである。昨年のゼロ金利解除も「7月」に実施されている。経済指標に関しては日銀自ら集計している指標でもある短観をかなり重視している。加えて。支店長会議における各地区の景気物価動向といったものもチェックしていることがうかがえる。今年も4月の展望レポートに沿った動きが7月の短観等で確認できれば、7月12日の会合で追加利上げが実施される可能性はある。

 5月25日の債券相場の下落は先物主導というよりは2年や5年主体に国内投資家による売りが主体とみられた。日銀の早期追加利上げ観測といったものがここには影響していた可能性がある。

 23日の先物出来高の異常な多さというものは、結果として相場変動の兆候となった。先物の出来高を伴っての下落は、レンジ相場から下に離れてくる可能性を示した。28日に発表された需給ギャップは10年ぶりに2期連続でプラスとなるなど、日銀のシナリオに沿った動きが確認できれば、7月にも無担保コールレートの誘導目標値の0.75%への引き上げ、それとともにロンバート金利も1.25%への引き上げられる可能性がある。
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by nihonkokusai | 2007-05-29 12:11 | 債券市場 | Comments(0)
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