「リクスバンクにおける記者会見」
中央銀行で最も歴史のあるのがスウェーデン国立銀行、通称リクスバンクである。そのホームページにおいて、最近でのローゼンバーク副総裁の講演内容がアップされたが、その中で下記のようなコメントがあった。
「今後の金融政策を決定する会合においては、決定内容に関わらず、毎度記者会見が開催されます。これまでの記者会見は、レポレートの変更があった際、もしくは物価レポートが公表された際にのみ開催されていました。しかし、なぜ現状維持が決定されたのかとの情報は、レポレートがなぜ変更されたのかという情報と同様に金融政策を理解する上では重要です。私たち自身の政策金利予測を公開することに加えて、それぞれの金融政策の決定会合のあとで記者会見を開催することによって、理事会メンバーによってやり取りされた議論についてのより明細で正確な情報が明らかになります」(スウェーデン国立銀行ホームページより)
やや日本語訳がおかしい部分があった際にはご容赦いただきたいが、すでに日銀では決定会合が開催された際には、日銀総裁の会見が行なわれる。以前は月1回目の決定会合の翌々営業日に行っていたが、2003年11月からは、月2回目の会合を含めてすべての決定会合後、当日中に行なわれている。中央銀行によって金融政策の透明性に絡んだ情報発信のやり方は異なっているが、世界的にみても日銀は透明性を意識しての政策を積極的に取り入れているとも感じた。