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「砂糖そして塩の値上げが消費者心理に与える影響」


 昨年は砂糖の値上げが話題となった。老舗の和菓子店などが16年ぶりに値上げを実施したことなどがニュースで取り上げられていた。砂糖の値上げは最大の粗糖生産国であるブラジルが、原油高を受けて、自動車のガソリン代替燃料としてサトウキビを使ったエタノール生産が拡大したことが要因である。このエタノール需要の影響はオレンジジュースなどにも波及しており、洋菓子などへの影響も当然あるとみられる。

 さらにマヨネーズ最大手のキユーピーは、マヨネーズの価格を6月1日出荷分から約10%値上げすると発表している。マヨネーズ配合量の7 割を占める食用油が、その原料であるトウモロコシ、大豆などが、やはりバイオ燃料の原料として需要が増している影響から、価格が高騰しているのが要因。

 今度は業務用の塩が値上げされる。製塩業大手の日本海水は、業務用に販売している塩の価格を6月1日から18%値上げすると発表した。値上げは、製造の際に使用する石炭などの価格が高騰したことなどが要因と指摘されている。

 こういった値上げが消費者物価指数に与える影響は限られたものである。しかし、常日頃消費活動に接している家庭の主婦などは、こういった値上げには敏感に反応してこよう。

 原油価格高騰によるエタノール需要の増加による砂糖やオレンジジュースの値上げや、石炭価格の上昇による塩の利上げも、元を辿ると中国やインドなどの急激な経済成長といったものが大きな要因となっている。これはニュースでも取り上げられており、当然ながら消費者も理解していよう。

 こういった日常品の値上げが他に波及することによって、消費者に値上げが受け容れられないという理由でこれまで手控えられていた値上げが、今後は少しずつでも広がりを見せてくる可能性がある。

 ただし、所得が増加しない中で、もし物価上昇が先行してしまえば個人消費を減少させてしまう恐れがある。しかし、賃金自体の伸びは抑えられていても、今年のボーナスは3.05%増といった日経記事もあったように、ボーナスなどは伸びており、さらに雇用の増加も伴って、全体の雇用所得も緩やかながらも増加基調にある。

 急激な値上げといったものとなれば、許容できないかもしれないが、全体の値上げのピッチが、賃金全体の伸びと同様に緩やかなものとなれば、ある程度許容されていくものとみられる。このため、今後も大きく経済環境に変化がなければ、緩やかな物価上昇が継続していく可能性が高いのではなかろうか。
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by nihonkokusai | 2007-05-15 10:03 | 景気物価動向 | Comments(0)
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