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「展望レポート(資産価格への警戒)」


 日銀の展望レポートの中で、上振れ下振れ要因の3つめとして資産価格上昇への警戒などが記されている。「金融環境などに関する楽観的な想定に基づく、金融・経済活動の振幅の拡大である。企業や金融機関などの財務面での改善が進む中、実質金利が極めて低い水準にあることから、金融・経済活動が積極化しやすい環境にある。また、大都市で地価の上昇傾向が明確化してきているなど、資産価格の動きも、そうした行動を活発化させる方向に作用すると考えられる。こうした中で、仮に、期待成長率や資金調達コスト、為替相場や資産価格の見通しなど、先行きの採算に関する楽観的な想定に基づいて金融・経済活動が積極化する場合には、金融資本市場において行き過ぎたポジションが構築されたり、非効率な経済活動に資金やその他の資源が使われ、長い目でみた資源配分に歪みが生じるおそれがある。このような行動は、短期的には景気や資産価格を押し上げることがあっても、その後の調整を余儀なくされ、息の長い成長を阻害する可能性がある。」

 以前のバブル期とその後の崩壊過程における状況を思い起こさせるものとなっている。もちろん、現在バブルが発生しているわけではないものの、その芽は早期に刈り取ってしまう必要性も示しているとみられる。バブル期の反省といったものは金融機関や事業会社、もちろん政府や個人に至るまで痛いほど感じてきたものでもある。しかし、その痛みが消え去ると痛み自体を忘れてしまう可能性がある。また時代も変り、バブル崩壊を実感として捉えていない世代が同じ過ちを繰り返すということも考えれなくはない。あくまでこれはリスクシナリオのうちのひとつではあるものの、「先行きの採算に関する楽観的な想定に基づいて金融・経済活動が積極化する」ような兆候があれば、何がしかの手は打つ必要もあろう。
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by nihonkokusai | 2007-05-02 09:44 | 日銀 | Comments(0)
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