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「展望レポート(物価面)」


 日銀は4月27日に、経済・物価情勢の展望、所謂、展望レポートを発表した。この中で消費者物価指数に関するところを見てみたい。参考として、政策委員の大勢見通しと実績の数字から見てみる。10月の2006年度の見通しは、+0.2~+0.3%<+0.3%>となっていた、<> 内は中央値。しかし、2006年度の実績は+0.1%となり、予想を下回った。特に27日に発表された3月の全国の消費者物価指数(生鮮食品を除く)が前年同月比-0.3%と、原油価格低下の影響などにより、市場予想をも下回るなどしていたことも大きい。

 2007~2008年度の政策委員による消費者物価指数に関する大勢見通しは、2007年度が0.0~+0.2%<+0.1% >と10月時点の+0.4~+0.5%<+0.5%>から下方修正されている。今回初めて予想が出された2008年度分に関しては、+ 0.4~+0.6%<+0.5%>としている。

 この大勢見通しは、各政策委員が最も蓋然性の高いと考える見通しの数値について、最大値と最小値を1個ずつ除いて示したものであり、政策委員全員の見通しの幅は2007年度が-0.1~+0.2%、2008年度が+0.3~+0.6%となっていた。

 さて、この下方修正に関して、展望レポートでは「足もとは、原油価格下落などの影響もあって前回見通し対比幾分下振れている。先行きは、原油価格の動向にもよるが、前年比でみて目先はゼロ%近傍で推移する可能性が高いものの、より長い目でみると、プラス幅が次第に拡大するとみられる。その結果、2007年度はごく小幅のプラス、2008年度は0%台半ばの伸び率となると予想される」としている。

 さらに物価に関して上振れ下振れ要因として2つあげている。ひとつが、「需給ギャップに対する物価の感応度が、経済のグローバル化の進展や規制緩和などを背景に低下しているとみられるが、その程度には不確実性がある。とりわけ、景気拡大が続く中にあっても、賃金の上昇テンポが生産性との対比で高まっていかないような場合には、物価への下押し圧力が根強く残ることが考えられる。一方、今後、設備や労働といった資源の稼働状況が緩やかながらさらに高まっていく過程で、インフレ予想や企業の人件費抑制スタンスが大きく変化し、物価に上振れ圧力が加わる可能性もある。」との点である。

 この中で、需給ギャップに対する物価の感応度が思った以上に低い点を示しているが、反面、インフレ予想や企業の人件費抑制スタンスが大きく変化し物価に上振れ圧力が加わる可能性も指摘している。

 もうひとつが「地政学リスクなどを背景に、原油をはじめとする商品市況の動向には上下両方向に不確実性が大きい」としている。

結論からみれば、物価の見通しに関してはやや控えめに見ているとも取れるが、自然体に構えているとも受け取れる。物価に関して10月の予想から下方修正しているが、日銀のこれまでのスタンスに大きな変化はないとみられる。
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by nihonkokusai | 2007-05-01 10:55 | 日銀 | Comments(0)
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