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「S&Pは日本の格付けをAA-からAAに引き上げ」


米格付け会社のS&Pは23日、日本の長期ソブリン格付けと長期優先債券格付けを「ダブルAマイナス」から「ダブルA」へ1ノッチ(段階)引き上げた。長期ソブリン格付けに対するアウトルックは「安定的」。短期格付けは「A-1+」に据え置き。

 S&Pによると、今回の格上げは、「財政再建、金融政策の正常化、構造改革に進展が見られることに基づく」ものだそうである。「政府の着実な財政再建への取り組み」や「一般政府のプライマリー・バランス(基礎的財政収支)の赤字額の対GDP比が、2003年度末の4.2%から2007年度末には 0.2%へ改善するとみられる。」ことなども理由にあげてはいる。しかし、これはあまり説得力はないように思う。2002年4月15日に日本の構造改革の遅延を理由に、長期ソブリン格付けを自国通貨建て、外貨建てともに、AAからAA-に引き下げていたが、それ以降、日本の財政構造改革は徐々にではあるが進んでいた。安倍政権になって突然政策が変更されたわけでもない。今回の格上げについてもだが、これまでの格下げについても何を持って行なったのか、どうも明確ではなかった気がする。たとえば、政府債務はまだ増え続けていることについては、S&Pはどのような説明をするのか。

 ムーディーズやS&Pによるこれまでの日本国債の「格下げ」は、大きくニュースに取り上げられるなどしていたことで、日本国債への信認に対して、一般的な認識と国債市場関係者の間では常にそれなりのギャップが生じていた。日本の巨額となっている政府債務は確かに危惧されるべきものであるが、その金額の大きさだけで日本国債への信認を揺るがすような自体は少なくとも債券市場では生じていなかった。結果を見ても、海外格付け会社は何ゆえ日本国債を格下げしていたのか。ある意味、まさに「勝手格付け」であったと言わざるを得ないのではなかろうか。
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by nihonkokusai | 2007-04-23 13:03 | 国債 | Comments(0)
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