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「平均的レベルを重視した金融政策」


 日本の金融政策は当然ながら日銀が行なっている。その金融政策は景気や物価の動向を見ながら運営されている。しかし、景気などにはどうしても地域間格差が生じる。特にこの格差はさらに広がりを見せている。金融政策に関しては、当然ながら平均的なレベルに標準をあわせるほかはない。景気の回復度合いや、地価の動向といったものの地域間格差は今後も広がりを見せてくるであろう。

 人々の生活行動も賃金格差などの影響とともに、経済環境の大きな変化といったものも意識する必要がある。百貨店の売り上げが伸びていなくとも、ネットを通じたショッピングといったものが急速に拡大している。現在は年配者のインターネット利用も拡大している。アマゾンの売り上げといったものは販売統計としてはどこに含まれているのであろうか。

 地方の駅前のシャッター街に対して、郊外には大型のショッピングセンターも立ち並んでいる。つくばエクスプレスの沿線など駅ごとに大型ショッピングセンターができている。この反面、平行して走っている常磐線沿線にはシャッター街も多く見かけるが、これは景気うんぬんの話ではなく生活経済圏の変化が主因とみられる。

 企業業績の好調さも持続し、それが徐々に賃金に波及しつつあるものの、まだまだ低めに抑えられている。しかし、母体の企業がしっかりしていることでリストラへの不安といったものも後退しつつある。バブル崩壊による不況とともに年功序列・終身雇用といった日本経済を支えていたシステムも崩壊した。これにより企業に全面的に依存していたサラリーマンは会社型人間から、スキル型人間に変化する必要が出るなどした上に、リストラなどにも備えなければならず、極度の不安に陥ったとみられる。しかし、そういった不安も徐々にではあるが後退している。

 景気や物価も視点によっては、悪く見えたり良く見えたりする。しかもその格差が拡大していることで、平均値を見出すこともなかなか難しい。統計を使えばよいというものでもなく、統計は統計でそれぞれの癖を持っており、本当に標準的な数値を示しているのかどうかも、算出根拠などを通じて見出す必要がある。

 結局は、雲の流れや風向き波の動きなどを見ながら経験を通じて海の天気を知る漁師のように、数字だけではなく感覚的に物価や景気の平均的な動向を、肌で感じるような職人芸、もしくは感性といったものも金融当局にも求められているのかもしれない。
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by nihonkokusai | 2007-04-20 12:45 | 日銀 | Comments(0)
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