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「決定会合に向けての政治的圧力が多少緩和か」


 12月と1月の金融政策決定会合で追加利上げが見送られた背景には、足元の経済指標にやや弱めのものが出たことなどにより経済指標を重視して慎重に見極めたいとの見方が審議委員の中でも強まったからではないかとみられる。また、間接的にせよ政治的な圧力もやや気がかり材料ともなっていた可能性もある。

 特に1月は中川秀直自民党幹事長などは議決延期請求権を政府に要望するなど、あからさまに日銀に圧力をかけるような発言が繰り返されていた。1月18日にTBSは「日銀は、今回の金融政策決定会合で、金利の引き上げを見送る見通しである、と今週初めまでに政府側に非公式に伝えていたことが、JNNの取材で明らかになりました。」とも伝えていた。この真偽は不明ではあるが、こういった記事が出るぐらいに、日銀もこの政府の意向といったものをかなり意識していたことは確かではなかろうか。

 政府からの日銀の金融政策に対する姿勢について、これまでと比べて多少様相も変ってきているようである。16日の日経新聞によると、自民党の丹羽雄哉総務会長が「(日銀の)判断を尊重しないといけない。説明はしないといけないが、我々がとやかく言うべきことではない」と述べたそうである。また、津島雄二氏も「中央銀行が与えられた仕組みできちんと決めていくのが筋だ。政府が介入しているという印象はすべてマイナスになる」と指摘したそうである。

 ここで気をつけなければならないのは丹羽氏は確かに自民党三役の一人ではあるが、決して首相に近い人物ではないということである。実は丹羽氏の選挙区に私の家も入っているが、そのポスターがなかなか微妙である。ポスターの写真は、丹羽氏が自民党の会合か何かで立って話をしている姿であるが、その後側に座っている安倍首相が何気なく写っているのである。握手をしているとかではなくて、たまたま隣に写っているポスターなのである。つまりそんな距離感なのである。

 それはさておき、尾身財務大臣も16日に「具体的な金融政策についてとやかく言うことは控えたい」とある意味「とやかく言っている」人に向けたような発言もあった。そのとやかくの一人、やはり自民党三役の一人中川昭一政調会長は「1月の状況とあまり変っていないという認識は持っている」と利上げに踏み切れる情勢ではないとの認識を示していた。そして注目の中川秀直氏は16日に「政府と経済政策の目標を共有し、日銀が冷静に判断する」、「10-12月期GDP、7-9月期GDPとならしてみるべき」とコメントした。

 なにはともあれ、1月に比べてだいぶマスコミも慎重な報道となっている。政治家からの日銀への圧力ととも取れる言及も限られ、一部からは利上げ容認論も出ていることはやや様相が異なってきている。これが本来の姿であるべきとも思うのだが。
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by nihonkokusai | 2007-02-16 13:00 | 日銀 | Comments(0)
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