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「政府の隠れ借金の返済予定」


 1月30日の日経一面トップは、「隠れ借金」60年で完済、という記事であった。これは政府が地方交付税交付金の不足分を補うために民間金融機関から借り入れてきたものを60年かけて返済するというものである。

 すでにこの「地方交付税特別会計の借入金」のうち国の負担分を一般会計で返済するということは昨年12月17日の毎日新聞などで報じられている。「地方交付税交付金を管理する交付税特会は、バブル崩壊後の税収減で、地方の歳出を賄うだけの交付税額を確保できず、1994年度以降、民間などからの借り入れで穴埋めしていた。景気回復による税収増を借金減らしに充てる方針を明確にするため、一般会計での処理に踏み切る。」(毎日新聞)

 これについて、私も財務省における予算の説明会で説明を受けていた。来年度から地方交付税特別会計の借入金のうち、18.7 兆円の国の負担分を一般会計で返済することとなり、このために2007年度の国債費はこの返済分を加えることで、+11.9%の20兆9988億円に膨らんでいたのである。

 当日に配付された資料によると、「交付税及び譲与税配付金特別会計における借入金(国庫負担)の継承に伴う増(20773億円、うち債務償還費17322億円)」となる。さらにこの分は一般歳出が今年度比3兆2228億円増の46兆9784億円と、3年ぶりに前年度当初予算を上回ったことのひとつの要因ともなっている。

 すでに交付税特会の債務残高は2006年度末で約53兆円に達する見通しとなっている。このうち国が上記のように約19兆円の返済義務を負っている。今年度までは返済を先送りしていたが、来年度から一般会計に借金を継承し、返済を先送りしない姿勢を示した。

 昨年末の説明会でも気になったのが、この毎年度ごとの返済額であったのだが、今後については未定と毎日は報じていた。一部30年間で均等償還されるのではないともみられていたが、これが一般会計での借金である建設国債や赤字国債と同様に、60年かけて返済されることとなったものとみられる。

 ちなみに交付税特会の既存の特会借入における地方負担分についても今年度度補正予算で約5千億円、平成19年度年度当初予算で約6千億円を償還する予定となっている。

 隠れ借金の返済を義務付けたことは評価すべきものではあるが、60年という期間が妥当なものであるのかといった問題はあらためて議論されるべきものではないかとも思う。
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by nihonkokusai | 2007-01-30 09:34 | 国債 | Comments(0)
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