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「平成19年度の国債発行計画について」


 17日に開催された国債市場特別参加者会合(第13回)において、平成19年度の国債発行計画につ関しての話し合いが行われ、その内容が議事要旨にアップされている。そのたたき台ともいえる来年度の国債の発行額等についての現時点での理財局の考え方が最初に述べられている。

 「平成19年度の新規財源債については、18年度予算の30兆円を下回り、可能な限り縮減する方向で予算編成が行われていると聞いているが、具体的な水準については見えていない。」

 これについては、政府は来年度予算に盛り込む国債の新規発行額を27兆円以下とする方針を固めたと伝えられたのち、9日には「財務省は平成 19年度予算の新規国債発行額について、25兆円台への圧縮を視野に調整する方針を固めた」とも伝えられ、さらに自民党の中川昭一政調会長は13日のロイターとのインタビューの中で、平成19年度年度の新規国債発行について、26、27兆円を目標とする考えを明らかにしている。

 ちなみに、20日の藤井財務省事務次官記者会見によると、「具体的な公債減額幅がどうなるのかと、あるいは補正の規模がどうなるかということについては今しばらく時間がかかる」とも発言している。

 再び17日に開催された国債市場特別参加者会合議事要旨に戻り、今度は借換債についてのコメント。「借換債については、19年度のバイバックのあり方等とも関係するが、これから直近までの発行実績等を踏まえて精査していく予定である。現時点では、18年度予算の108.3兆円からは減少する見込み」としている。参考までに今年1月に発表されている「国債整理基金の資金繰り状況等についての仮定計算」(http: //www.mof.go.jp/jouhou/syukei/h18/sy180125b.htm)によると、103.8兆円となっている。

 財投債については、「今後の財投編成によるものであり現時点で具体的なことは申し上げられる段階ではないが、あえて申し上げれば、経過措置分を含む全体の発行規模は18年度計画よりも減額する方向になるのではないか、と聞いている」としている。平成18年度の経過措置分を含む財投債の発行額は27.2兆円である。

 以上によって、「19年度の国債発行額は、18年度予算の165兆円に比べ、減少するのではないかと見込まれる。」としている。

 市中消化を見る上で注意すべきはとなるのは日銀乗換といったむしろ国債の消化面についてのようである。日銀乗換は「バイバックの効果もあり、日銀の19年度償還予定国債の保有額が10月末時点で10兆円、今後のバイバック予定を差し引くと9兆円となっている。これから12月までにどれくらい日銀が対象銘柄を買い入れるか等によって変わるものであるが、18年度計画の16.6兆円から大幅に減少する見込みであるので、予算ベースの市中発行額については、18年度に比べて減るかどうか分からない状況」としている。

 平成19年度の市中発行額については、国債発行額は18年度予算の165兆円に比べ新規財源債などの減額幅によっては数兆円規模の削減もありえるものの、消化分の対象のなる日銀乗り換え分がもし今年度の16.6兆円から10兆円弱程度まで減少するとなれば、かなり相殺されてしまう。

 ただし、財務省は「いわゆる20年度問題の解決を踏まえ、今後の国債発行に支障を来たさない範囲で借換債の前倒し発行の減額が可能であることから、その活用により、カレンダーベース市中発行額については、18年度現行(115.1兆円)を上回らない方向で考えていきたい」としており、前倒し発行の減額などによって、19年度の市中消化については、現時点では今年度を上回らない程度の見込みとなっているようである。
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by nihonkokusai | 2006-11-21 11:03 | 国債 | Comments(3)
Commented by s at 2006-11-22 11:24 x
平成19年度の市中発行額については、国債発行額は18年度予算の165兆円に比べ新規財源債などの減額幅によっては数兆円規模の削減もありえるものの、消化分の対象のなる日銀乗り換え分がもし今年度の16.6兆円から10兆円弱程度まで減少するとなれば、かなり相殺されてしまう。とありますが、この意味が今ひとつわかりません。日銀乗換分が減少すればそれだけ借換え債を発行しなくてよくなる訳で、それと新規財源債の削減が相殺されるということが
今ひとつ繋がらないのですが・・教えていただければ幸いです。
Commented by nihonkokusai at 2006-11-27 13:39

 来年度の国債の市中消化額を算出する上で、下記のように日銀乗り換え分は消化分の対象となります。

国債市中消化額=新規財源債+借換債+財投債-公的引受(郵貯窓販+日銀乗換+財政融資資金乗換+財投債の経過措置分)-個人向け国債-第2非競争入札

 この日銀乗換の今年度比較の大幅な減少要因は財務省によるバイバックによるものとみられ、借換債の減額要因とはなりません。

 このため新規財源債と借換債、財投債が仮に今年度並みと仮定して、日銀が今年度比で6兆円近く引き受けが減少するとなれば、その分、上記の式により、今年度の市中消化額が増加することとなります。
 
 ただ、カレンダーベースの市中消化額については、前倒し発行の減額などによって調整できるため、それによって来年度のカレンダーベースでの市中消化額については今年度並みにする見込みと、現在のところはなっているようです。
Commented by s at 2006-11-29 15:11 x
早速にありがとうございました。
不勉強で申し訳ありませんでした。
今後ともよろしくお願いいたします。
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