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「9月7~8日分日銀金融政策決定会合の議事要旨」


 9月7~8日分日銀金融政策決定会合の議事要旨が発表された。8月25日の基準が改定された消費者物価指数の発表後の決定会合であったことで、特にその消費者物価指数に関する発言などが注目された。

 米経済に対して・・・「多くの委員は、住宅投資の減少が明確になってきたことを指摘した。このうち何人かの委員は、こうした動きは想定された範囲内のものであり、経済はソフトランディングに向かう過程にあるとの見解を示した。別の何人かの委員は、先行き住宅投資の減少が行き過ぎると景気全体が下振れるリスクもあり、注意を要するとコメントした。」

 国内設備投資に関して・・・「複数の委員は、先行き、設備投資の加速を通じて景気の振幅が大きくなる可能性がないか、引き続き注意を払いたいとコメントした。」

 CPIに関して・・・「消費者物価(全国、除く生鮮食品)について、委員は、2005年基準指数の動きをみてもプラス基調で推移しており、先行きも、マクロ的な需給ギャップが需要超過方向で推移していく中で、前年比プラス基調を続けていくと予想されるとの見方を共有した。一人の委員は、品目別に物価の動きをみると、エネルギー関連以外では、物価上昇圧力の高まりは観察されないとコメントした。一方、別のある委員は、物価が上昇している品目に拡がりがみられると指摘した。この間、委員は、消費者物価指数の2000 年基準から2005 年基準への改定について、前年比押し下げ幅が大方の事前予想を幾分上回ったことに言及したうえで、この基準改定は物価を巡る基本的な判断に変更を迫るものではないとの見方で一致した。何人かの委員は、基準改定による前年比押し下げの要因について、指数算式上のリセット効果や、新規採用品目の影響については、概ね事前予想の範囲内であり、移動電話通信料などの既存品目において指数算出方法が変更されたことの影響が大きかったとみられると指摘した。また、この指数算出方法変更の影響の多くについては、当該品目の指数の変化から1年を経過した時点で前年比への影響が剥落する可能性が高いと述べた。一人の委員は、基準改定に伴い、技術革新や規制緩和が進む品目のウェイトが大きくなったことが、今後の指数の推移に及ぼす影響にも注意を払いたいと述べた。この間、ある委員は、基準改定後の指数を改定前の指数と比べると、前年比が低下した一方で、本年入り後の前年比の改善傾向はむしろ明確になった面があるとコメントした。」

 今後の政策変更に時期に関して・・・「今後の政策変更の時期については経済・物価情勢次第であり、現時点で何らの予断も持っていないことを丁寧に説明していくことが大切であるとの認識を共有した。」

 消費者物価指数の基準改定に関連して・・・「消費者物価指数の基準改定に関連して、委員は、「新たな金融政策運営の枠組み」のもとで示される「中長期的な物価安定の理解」は、中長期的な概念であるため、今回の指数改定に伴って変更されるものではないことを確認した。この間、ある委員は、先行きの物価見通しなどについてコミュニケーションを行ううえでは、基準改定に伴う指数算式上のリセット効果を回避可能な連鎖型の物価指数を利用することも有益であると指摘した。何人かの委員は、この点は認めながらも、消費者物価の連鎖指数については確報の公表が従来の指数に比べ遅れることや、国民の認知度が相対的に低いことなども勘案する必要があるとの意見を述べた。」


 8月25日のCPI基準改定の結果によって日銀は追加利上げが難しくなるとの観測が一時的にせよ強まっていたが、この議事要旨の内容からは、前年比プラス基調を続けていくとの見方に変化はなく、基準改定による前年比押し下げの要因についても、当該品目の指数の変化から1年を経過した時点で前年比への影響が剥落する可能性が高いといった認識を持っていたことが伺える内容となっていた。
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by nihonkokusai | 2006-10-18 14:25 | 日銀 | Comments(0)
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