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「年内利上げの可能性に含みを持たせた総裁会見」


 10月13日の日銀の金融政策決定会合の後に行われた日銀総裁の記者会見において、福井総裁は「年内利上げの可能性否定できない」とし、あらためて年内利上げの可能性に含みを持たせたものとなった。

 年内利上げの可能性についての総裁発言は今回が初めてというわけではない。7月31日に行われた時事通信との単独会見においても、福井総裁は追加利上げの時期について「年内はないとまでは言っていないのが真意だ」と述べたことが伝わっている。さらに先週の武藤副総裁の会見においても「クリスマス商戦を見極めないと判断できないかどうかについては、米国の消費動向を占ううえで重要なものと理解しているが、それの見極めがないと、政策展開ができないという考え方を採っているわけではない」とし年内利上げは否定していない。

 ただし、総裁も発言していたように「追加利上げの時期、特定して考えているわけではない」「追加利上げの時期はきわめてオープン」であり、予断を持っているわけではないことも強調している。7月31日の単独会見においてもまったく同様の発言をしていることから、8月以降の米経済情勢や国内の景気・物価情勢を確認した上でも従来の姿勢に変化はないことが伺える。年内利上げについては、あくまで慎重な姿勢には変化はないものの、今後の経済や物価上昇を見極めた上での可能性はありうることを示している。

 債券市場などでは、米経済の先行き等などを意識して、年内どころか年度内も日銀による追加利上げは難しいといった見方も強まっていたことも確かであり、そういったマインドが高まりつつあった市場には、同じ言葉の繰り返しと言えども市場へのインパクトは強かったとも思われ10年債の利回りは CPIショック前の水準に戻っている。

 思いのほか9月調査の日銀短観もしっかりしていた上に、原油価格下落によっても物価に対しての上昇圧力がそれほど緩和されていないことは企業物価指数なども見て取れる。今回の総裁発言もこういった状況を加味しながら、可能ならば12月までに年内利上げのチャンスを窺うとのメッセージと確かに取れなくもない。

 ここで何度も繰り返しとなってしまうが、引き続き年内の日銀による追加利上げの可能性は高いものとみている。これは物価の上昇基調や景気回復基調に変化はないとも見ているためではあり、日銀にとって0.5%までの利上げは必要との認識を持っているとみているためである。利上げのタイミングは11月もしくは12月の可能性が高そうである。
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by nihonkokusai | 2006-10-17 13:35 | 日銀 | Comments(0)
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