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「個人向け国債のディスクロージャー」

「投資信託と個人向け国債がよ~くわかる本」 発売中です。よろしくお願いいたします。

「投資信託と個人向け国債がよ~くわかる本」原稿より

 目論見書とは「有価証券」の募集又は売り出しにあたって、その発行者や発行する有価証券の内容について、投資家に説明するために作成され配布される文書で証券取引法の定めにより発行会社はこれを必ず作成しなければなりません。

 それではその証券取引法の有価証券とはどのようなものを指すのでしょうか。証券取引法第2条において「有価証券」とは、次のようなものが列挙されています。
1.国債証券 2.地方債証券 3.特別の法律により法人の発行する債券
4.社債券 5.特別の法律により設立された法人の発行する出資証券
6.株券、新株引受権証書又は新株予約権証券
7.投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資信託又は外国投資信託の受益証券などなど。

 真っ先に上がっているのが国債証券です。つまり国債ですね。ところが、この証券取引法の有価証券筆頭の国債証券には「目論見書」が存在しないのです。これはもちろん国という大きな信用がバックに発行されているために他なりません。なぜ国債は目論見書が発行されていないのか、という質問に対して国債発行を担当している財務省は、「諸外国の例を見ても国債に目論見書を作成している例はあまりみられません。日本国の財政状況に関してはディスクローズを行っており、情報提供がなされていると判断しています」との回答を出しています。

 個人向け国債を含めた日本国債についての目論見書はないものの、発行体となっている国の財政情報などは財務省などから詳しい資料などを通じて得ることは可能となっています。国家の予算とか国の債務状態、国債の発行額といったものは国会を通過する過程において、かなりのものがディスクローズされています。

 個人向け国債を買いつけるにあたって国の財政事情を一応、念のためと確認して購入する人はさすがに少ないものとも思われますが、自分の住んでいる国の財政事情をしっかり認識しておくことは国民の一人としてたいへん重要であると思います。

 ただし、国の財政関係資料は専門家以外にはなかなかわかりづらい資料が多いことも事実です。しかし、中には予算成立毎に作成されている「財政の現状と今後のあり方」とか四半期毎に作成されている「日本国債ニュースレター」など図表を多く使って、個人にもなるべくわかりやすくした資料もあります。

 また、国債自体の情報についてもかなりのものを財務省のホームページから入手することが可能です。年度の国債発行予定や入札によって発行された際の結果などのデータも過去に遡って入手が可能です。しかし、そういったデータを細かく必要とするのは、債券市場の関係者などごく一部の人に限られるのではないかとも思います。国債についてはある程度ディスクローズされてはいるものの、個人向け国債買い付けのために、個人がそれを細かくチェックすることまでは必要はないものの、そういった資料がどこにあるのかといったことは抑えておいても良いかと思います。
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by nihonkokusai | 2006-06-07 14:01 | 国債 | Comments(0)
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