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「当預残12兆円の節」

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 日銀が本日午後に実施した手形本店買入オペ(5月30日~6月6日、5000億円)の全取落札金利は0.109%と、朝方実施された即日のオペの案分落札金利0.073%に比べて急上昇、ロンバート型貸出金利の0.1%を上回った。

 3月9日の量的緩和政策の解除以降、日銀の当座預金残高は順調に引き下げられていた。15兆円あたりまでは大きな混乱もなく引き下がるものと予想されていたが、12兆円近辺に引き下げられた際には多少の混乱が出ることも事前にある程度想定されていたようである。

 本日は何もしなければ日銀の当座預金残高は11.8兆円と12兆円を割り込む予想となっていたが、朝方にはすでに無担保コール翌日ものは前日の加重平均であった0.035%を上回る0.07-0.08%あたりまで上昇していた。このため日銀は即日手形買いオペを実施し、これにより本日の当座預金残高は 12.3兆円となった。しかし、これでもレート低下は一時的なものであった。

 前日にも一部外銀がロンバート調達したといった観測もあったようだが、特に外銀が資金調達に動いているとみられており、さらに一部の大手銀行などにも資金調達の動きがみられていたようである。後場に入っての手形オペの結果はそのロンバート金利の0.1%をも上回ることとなった。さらに本日の無担保コール翌日物の加重平均金利が0.059%に上昇し、これは期末要因除くと2001年8月以来のものとなった。結果としてみても当預残12兆円というのはひとつの大きな節であったことが伺える。

 短期金利の高止まりはまだ続くものと予想されているが、これはあくまで当預引き下げに伴ってのある意味技術的な問題でもあり、早期のゼロ金利解除といったものが強く意識されてのものではないと考えられる。日銀総裁は当預残とゼロ金利解除は別物との認識を示してはいるが、短期市場が落ち着きを取り戻さない限り、このゼロ金利の解除も当然ながら難しいものとなることも予想される。

 これはある意味、短期金融市場の正常化へに向けての大きな通過点にも受け取れる。長きにわたり異常ともいえた量的緩和政策が市場機能を失わさせていたことは確かであり、その機能回復に向けてのひとつの節目とも言えるかもしれない。ここを無事に切り抜けたのち、短期金融市場にとってさらなる正常化への道も開けてくるものと思われる。
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by nihonkokusai | 2006-05-25 16:42 | 日銀 | Comments(0)
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